最終段階ーデュプリケーション
セルフカレッジは自分自身をフルネスに導くアクティベーションスキルで、インフルーエンス・パワーは周囲をフルネスに導くアクティベーションスキルです。そして、最後のアクティベーションスキル「デュプリケーション」は個人ではなく、組織全体をフルネスに導くスキルです。
「デュプリケーション」を身につけるためには、その基礎となる
- セルフカレッジ(自分をフルネスにし維持できる)
- インフルーエンス・パワー(周囲をフルネスにし維持できる)
という2つのアクティベーションスキルを高いレベルで習得している必要があります。この2つのアクティベーションスキルのレベルが未熟な状態でデュプリケーションを身につけようとしてもうまくいきません。1、2のスキルレベルを十分に高めてからデュプリケーションの習得を目指しましょう。組織全体をフルネスに導くには膨大なエネルギーが必要です。
「使命と理念、目標」を共有するとうアクティベーションスキル
デュプリケーションをより強固なものにしていくためには、「使命、理念、目標の共有」というアクティベーションスキルが必要です。大抵の組織には使命、理念、目標が存在するのですが、そのほとんどが「ただ存在している」だけになっています。しかし、これらが共有されていることは組織全体がフルネスであり続けるためには必要不可欠です。
- 使命
使命とはなぜその組織が存在するか?(組織の存在意義)を表すものです。使命は明文化されていることで共有しやすくなります。自分が所属する組織(チーム)が存在することがどんな影響が生みだすのかについて明文化しておきましょう。具体的でわかり易い表現を使いましょう。 「私たち○○の使命は△△を果たすことです」 - 目標
目標は計画や行動などを決定するための基本的方針です。目標のを決定する時に大切なことは、その目標がモチベーションを生み出すかということです。モチベーションを生み出さない目標は目標の機能を果たしません。 - 理念
理念とはその組織の精神的なルールのようなものです。理念を守ることが、そのまま目標達成に繋がっていなければなりません。
デュプリケーションのスキルを強化していくためには自分の使命と組織(チーム)の使命を共通性が高い、あるいは同じであることが大切です。この2つが一致していると、組織の目標を達成することが自分の目標を達成することと同じ(あるいは近い)になり、自分をフルネスに保つことが簡単になるからです。反対に組織目標と自分の目標の共通性が低いと、行動や思考に矛盾が起こりアンフルネスになって自分パフォーマンスが低下してしまいます。
理念に関しても同じことです。理念を守ることが自分自身の誇りや自信を強化することにつながっていることが大切です。使命、目標、理念を組織(チーム)とより共通化ができるように解釈して意味づけることが、組織と自分の一体感を強化して、デュプリケーションのスキルを向上してくれます。
コミュニケーションの大切さ
組織というのは複数の人間の集まりです。複数の人間がいれば、それだけの数の思考のパターンがあるので、同じモノ、出来事について様々な解釈が存在します。つまり同じ組織に所属して、同じ使命、理念、目標を共有していても、その解釈は一人一人異なっているかもしれないということなのです。
ですからが組織内では親密なコミュニケーションが必要です。組織の中でデュプリケーションを強化し、組織としての最高のパフォーマンスを引き出すためには組織全体のコミュニケーションスキルの高さが必要なのです。
組織のメンバーがコミュニケーションスキルを磨き、親密なコミュニケーションができるようになっていくことが、組織の使命、目標、理念を共通のものとして解釈し、それを組織全体のメンバーが自分の中に取り入れていくために必要だということを常に考えておきましょう。