自分を苦しめる典型的な自動思考

自動思考とは、何かの折につけ自動的に頭に浮かんでくる考えのことで、認知行動療法によるカウンセリングでは一番最初に扱います。
この考え方のパターンが、その人の言動の基本になっていて、それが不利益をもたらす場合は見直す必要があります。

強すぎると不利益をもたらしてしまう典型的な自動思考のパターンを紹介していきたいと思います。

決め付け

自分自身や他人、出来事などをありのままに説明したり、受け入れたり、理解するのではなく、“白か黒か”(あるいは“善か悪か”“優れているか劣っているか”)といった特定の視点から決め付けてしまう事。

  • どうせ自分は大学の成績が悪かった(劣った人間だ)
  • テニスを始めても、運動神経の鈍い私は、どうせ上達しないだろう

現在の状況を作っているのは、過去の経験であったり、環境、運、取り組み方など様々な要因です。

しかし、そうした様々な条件を無視して、自分が決めつけた特定の要因、遺伝子が良いかどうか、正しいか間違っているか、優れているか劣っているかなどから、現在の状況や未来、過去を解釈することを「決めつけ」と呼びます。

ある程度であれば、状況の判断が素早くできるなどのメリットあるのですが、この思考が強すぎると、将来についての希望が見えずやる気をなくしたり、物事に積極的に取り組めなくなったり、感情が不安定になっていつもイライラしたり・・・人生の可能性を狭め、毎日が辛く苦しいものになってしまいます。
決めつけ

こうした思考が強すぎる人は・・・

これまでにご紹介した円グラフ法や根拠と反証、根拠の妥当性やネガティブなレッテルを検討する、多様性を探る、行動を変えることでネガティブな思考を修正するなどを行い、決めつけているレッテルについて再検討してみると良いでしょう。

 『ネガティブなレッテルを検討する』

ネガティブなレッテルの確信度= 50%

ネガティブなレッテル: 私は人より劣っている人間だ    確信度(%): 100%
 根拠となるネガティブな行動  反証となるポジティブな行動
 この間の英検に落ちてしまった この間、取引先の人に気に入られ、とんとん拍子で契約が決まった
 今後予想されるネガティブな行動  今後予想されるポジティブな行動
 次に受けてもやはり落ちるだろう  自分で予想していなかったくらいの成果が出せることもあるだろう
 ネガティブなレッテルの確信度= 50%
  結論 試験とかは苦手だけど、仕事でうまくいくこともあり、自分が単純に人より劣っていると決めつける必要はないかもしれない。

『多様性を探る』

ネガティブなレッテル:私は人より劣っている
 最もネガティブなレッテル:頭が悪い  最もポジティブなレッテル:たまに良いアイデアが出る
 ネガティブな行動とポジティブな行動の例  それらの行動が起きたときの状況
 先日の英検に落ちてしまった  仕事が忙しく、勉強時間があまり取れなかった
 この間会社の目安箱に入れたアイデアが採用されて報奨金1万円もらった  会社で周りが困っていると言っていたので、ふと思いついたアイデアを書いてみた。
 最もネガティブな状況:試験に落ちた 最もポジティブな状況:アイデアを採用された
結論:試験になると緊張したり、焦ったり・・十分な準備ができないと良い結果はだせないが、時折自分でもびっくりするぐらいの面白いアイデアが出る。発想力とかは優れているのかも・・・一概に劣っていると決めつける必要はないかもしれません。

『行動を変えることでネガティブな思考を修正する』

ネガティブな考え 問題を解決するための行動
私は劣っている 今はまだ、興味が持てる事がないので、自分が興味がもてそうなことにどんどんチャレンジしてみる。
結論:今はまだわからないけれど、好きなことなら一生懸命になって少しは自分に自信が持てるかもしれない。まずは好きなことから探してみよう。
する事リスト
行動  その行動をいつ起こすか?
やりたいことリストを作る いますぐ。スマートフォンのメモに思いついたことをメモして、忘れないようにする。
やりたいことリストを行動に変える メモしたやりたいことを週に1回は見直して、興味のあることについてインターネットなどで調べて具体的にしてみる。