本能的欲求が満たされないと
人には親や擁護者に対する本能的欲求(生まれ持っている正当な欲求)が備わっています。
本能的欲求
- 愛されたい。守られたい。理解してもらいたい。受け入れてもらいたい。
- 有能な人でありたい。うまくやりたい。
- 自分の考えを大切にしたい。感情や考えを自由に表現したい。
- 自由に生きたい。楽しく生きたい。遊びたい。楽しみたい。
- 自立した人でありたい。自分をある程度コントロールしたい。
子供時代から思春期にかけて、この5つの本能的欲求が度満たされずに育つと、それは心のキズとして大人になっても強い影響を与えることになってしまいます。
本能的欲求が満たされない経験
子供の欲求 |
親(養育者)の言葉 |
愛されたい。守られたい。理解してもらいたい。受け入れてもらいたい。 |
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有能な人でありたい。うまくやりたい。 |
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自分の考えを大切にしたい。感情や考えを自由に表現したい。 |
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自由に生きたい。楽しく生きたい。遊びたい。楽しみたい。 |
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自立した人でありたい。自分をある程度コントロールしたい。 |
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ペインスキーマの3つの生まれ方
多かれ少なかれ本能的欲求が満たされずキズとなって心に残ってしまう体験は誰にでもあります。
本能的欲求が完璧に満たされることはないからです。ですから、こうしたキズつき体験は基本的には大きな問題を引き起こしません。
しかし、
- その傷つき体験があまりにも強烈だった場合
- 同じ様な小さな傷つき体験が繰り返された場合
は傷つき体験がペインスキーマ(生きづらさを生み出すスキーマ)として人生に悪影響を与えてしまう場合があるのです。
そしてもう一つ、ペインスキーマを生み出す原因があります。
それは「生まれつきの他者との差」です。
例えば「何にでも興味を持ち深く知りたい」と感じやすい子がいたとします。
その子はどんなものにも興味を持ってお母さんや周りの人に「あれは何?」「どうしてそうなるの?」毎日毎日聞いてきます。
お母さんや周囲の人が根気強くその質問を受け入れ答えてあげたり、その探究心を「すごいね」と褒めてくれれば、これはイージースキーマ(生きやすさを生み出すスキーマ)を形成する要因となりますが、「おまえはうっとおしいな」「そんなのどうでもいいじゃない」と突っぱねたり、周りのお友達に「変なことに興味があるんだね」「変わってるね」と批判されてしまうと、「私はうっとおしいんだ」「私どうでもいいことばかりに興味を持つ子だ」「変わってるんだ」というペインスキーマがいつの間にか形成されてしまいます。
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