ワーク10:「自分の自動思考を見つけよう」
ものすごくお腹が空いているので、冷蔵庫の中を物色していたらチーズ(チーズが嫌いなら他の食材で考えてください)がありました。
喜んで食べようとしたら、ちょっと色が変色しているので賞味期限をチェックしたら賞味期限を2週間過ぎていました。
あなたはこのチーズをどうしますか?
「1:食べる」、「2:諦める」という選択肢(他にもあるかもしれません)がありますが、これらは行動のことです。1、2の行動を分けるのはなんでしょうか?実を言うとそれが自動思考です。
食べる人の自動思考の例
- これぐらいなら大丈夫だろう
- 僕はお腹丈夫なほうだから大丈夫だよ
- 賞味期限は単なる目安だしな
諦める人の自動思考の例
- 2週間も過ぎているなんてさすがに問題でしょ
- この間賞味期限切れのハム食べてお腹壊したしなぁ
- 賞味期限切れの食材なんて食べれたもんじゃない
これらは賞味期限を確認した瞬間にでてきた思考です。
一時的で、瞬間的なこれらの思考を自動思考というのです。
何かの行動を取る背景には、その行動につながる自動思考があるのです。
そして、こうした自動思考を生み出すのが「ルール」「信念」「思い込み」「スキーマ」と呼ばれる意識の深いところにある認知ですです。
食べる人の意識の深いところにある認知の例
- 私のお腹は丈夫だ
- 多少のことなら大丈夫
- 賞味期限は消費期限ではないから食べても大丈夫
諦める人の意識の深いところにある認知の例
- 私のお腹は弱いだ
- 賞味期限切れの食べ物は危険だ
- 賞味期限切れの食品を食べるなんて愚かなことだ
食品の賞味期限1つでも、人によって意識の深い所にある認知は様々です。
本人には当たり前すぎるので、それらに従っていることさえ気づかないものですが、「ルール」「信念」「思い込み」「スキーマ」と呼ばれる意識の深いところにある認知は自動思考に強い影響を与えているのです。
ただし、「ルール」「信念」「思い込み」「スキーマ」と呼ばれる意識の深いところにある認知を見つけるためには、まずは自分の自動思考を見つけてその傾向や共通するテーマを発見していく必要があるため、しばらくの間は「認知=自動思考」として考えるようにしていきましょう。
自動思考について
自動思考を見つけるために、自動思考の特性について考えてみましょう。
自動思考は頭の中に浮かんでも頭のなかを一瞬で通り抜けていきます。
その次に連続して別の自動思考が浮かんで通り抜けていきます。
賞味期限切れている
- これ食べたらやばいかな?
- ちょっとぐらいならいいかも・・・
- でもこの間賞味期限切れのハム食べてお腹壊したしなぁ〜
- やっぱりやめといたほうがいいな
といった具合に次から次へと浮かんでは消えていきます。
頭に浮かんでも一瞬でどこかに行ってしまうのです。
ですから、最初は「自動思考を見つけよう」という意識を明確に持っていないと見つかりません。
自動思考を見つけるために次のような問いかけを自分にしてみましょう。
自動思考を見つけるための問い
- 今、どんな考えが頭に浮かびましたか?
- 今、どんなイメージが頭に浮かびましたか?
- その時、どんな言葉(セリフ)が頭のなかに浮かびましたか?
ワーク10:自動思考を「自動思考を見つけるための問い」を使って書き出してみましょう
ワーク7で書き出したストレス体験の時に浮かんだ自動思考を「自動思考を見つけるための問い」を使って書き出してみましょう。
思いつく自動思考を書き出してみましょう。 |
自動思考を書き出す時のポイント
自動思考は言葉(セリフ)で浮かぶ場合と、イメージで浮かぶ場合があります。
書き出す時言葉には「」をつけて、イメージには「」なしで書き出して、区別できるようにしておきましょう。
(例)
言葉(セリフ):「この間賞味期限切れのハム食べてお腹壊したしなぁ〜」
イメージ:以前お腹を壊した時のイメージ
[cft format=1]