人間関係を深めるコツ3

ノンバーバルを意識する

相手との関係をより深めていきたいと考えている時、言葉以外の表現(ノンバーバル)を意識してコミュニケーションを行うことがとても役に立ちます。

  • 挨拶する時、おへそを相手に向けてお辞儀をするのか、おへそを向けずに頭だけを相手に向けてお辞儀をするのかで印象が全く違います。
  • 大きな声で挨拶するのか、聞こえるか聞こえないかわからないような小さな声で挨拶するのかでも大きく印象が変わってきます。

初めて会った人に名刺を渡す時、顔を合わせてからポケットを探って名刺を出すのか、顔をあわせる前に名刺を出しておいて、相手の顔を見た瞬間に相手より先に名乗って名刺を差し出すかによって、その後の商談の行方も変わってくるはずです。そういった些細なノンバーバルで、相手への敬意や尊敬や好意の気持ちが伝わります。

相手との距離というノンバーバル

相手との距離感も大切です。人は自分と近い距離で話ができる人に親しみを感じるので(パーソナルスペース)、いつも相手から離れたところから挨拶したり、名刺を渡す時に相手から離れた位置から差し出したりしていると心の距離感が縮まりません。場合によってはネガティブな印象を与えてしまいます。
また商談の時、相手との間にテーブルがあると、相手との距離が遠くなり親しみを感じにくくなってしまうばかりか、テーブルが心理的障壁となるので意思が伝わりにくくなって誤解が生じやすくなってしまいます。

一般的に相手との距離の真ん中あたりに相手との境界線ができますから、そこの境界線を越えて話をすることで「あなたと仲良くしたい」という気持ちを強く印象付けることができます。パーソナルスペースでは相手との距離が45~120cmだと個人的関係(友人などと個人的な会話を交わすときの距離)、相手との距離が120~360cm だと社交的関係(職場の同僚と一緒に仕事をするときなどの距離)を築きやすいといわれていますので、120㎝を基準にして相手が不快を感じない近い距離を探して近づいていきましょう。

気づき・ひらめき

相手にとって不快な距離に入ってしまうと、相手になだめ行動が起き始めるので少し距離を調整して相手が快適でいられる距離を探りましょう。自分にとって快適な他者との距離を普段から調べてくことも役に立つでしょう。上司、友人、取引先など人と話をするとき、司書に過ごすときに距離を意識して調整しながら、自分がどの程度の距離なら快適に過ごせるのかを調べておくのです。その上で人といて快適に過ごせる距離を縮めていく練習をしていきましょう。

自分が相手といて快適に過ごしながら、相手との境界線を越えることができるようになることで心理的に優位に話ができるようになります。相手との境界線を越えることができるようになると、自分の中に相手への親しみがわくだけでなく、相手の中にも親しみの感情が湧いてきますので、警戒心が小さくなって心地よい人間関係を築くことができるようになります。

また相手の話に身を乗り出す(興味を示す)、一枚の書類に一緒に目を通す(ペーシング)などのノンバーバルを意識して相手と過ごすことで、一歩近づいた親しい関係になって一句ことができるようになりますので、ぜひノンバーバルにいついて学び、生活の中に取り入れてください。