心の強さとは?

心の強さは精神力だけではない

「心の強さ」とは「精神力」だと考える人は多いのではないでしょうか?それは完璧な答えではありません。なぜなら「心の強さ」を作り出す要素は他にもあるからです。

心の強さ≠精神力

「心の強さ」を作り出す要素

ストレスモデル

ストレス・モデル

「心の強さ」を作り出す要素には「精神力」以外にも、中和する力、消費する力、ストレスを軽減する力などがあります。

上のストレスモデルを見てください。通常はストレスを感じてストレスボックスという心の箱の中にストレスというエネルギーが入ってきても、時間という穴から少しずつ外へ出てしまうのでストレスの箱が一杯になることはありません。

しかし、何らかの事情によってストレス源が大きくなって、時間という穴から外に出ていくストレスより、箱の中に入ってくるストレスの方が多くなってしまうことがあります。そうなると箱の中にストレスというエネルギーが次第に溜まっていって、箱の中一杯になってしまって爆発しそうになってしまいます。

この時その爆発してしまいそうな箱をギュッと固めて爆発しないようにするのが「精神力」です。しかし精神力が持続するのは短期間だけです。継続的なストレスを感じた場合、なんとか頑張れるのが3ヶ月といったところでしょう。それ以上の期間、精一杯の精神力で耐え続けると心身に不調が起こり始めてしまいます。ですから、それ以上の時間はただ耐え続けることは避けた方が良いのです。

現代人が抱えるストレスは対人関係のストレス、仕事のストレスなど3ヶ月を超える長期間継続するものが多いです。心身の健康を保つためには精神力以外の「心の強さを作り出す要素」を理解して、それらの要素をに働きかけることで、ストレスに対処することが必要です。

各要素について

気づいた・閃いた女性

  1. 精神力
    精神力は鍛えることができます。ただし、体を鍛えるのと同じで適度に使うことが必要です。過度に使用すると弱く脆くなっていきます。筋力トレーニングで短期間に頑張りすぎると、筋力は低下し筋肉が萎縮してしまうことと同じです。場合によっては怪我をしてしまいますので注意が必要です。ストレスというエネルギーの大きさを調整して適度な強度に保つことが重要です。
  2. 中和
    ストレスのエネルギーは中和することができます。楽しみ、喜び、リラックス、体のケアをするなどストレスを感じた時には、その強大なエネルギーを中和しましょう。ストレスのエネルギーを中和する方法を沢山持っているということも「心の強さ」なのです。
  3. 消費
    ストレスは元々敵からの襲撃を受けた時などに素早く逃げ出したり、必要ならば戦って敵を倒すためのパワーを生み出すエネルギーです。ですから体を動かすことである程度消費できます。頭の中が混乱して整理がつかない時は体を動かして見ましょう。体を動かすことでストレスの箱が爆発しそうになるほどのエネルギー消費することで、2や4の要素に働きかける余裕が生まれます。
  4. 軽減
    同じ出来事でも人から見れば捉え方や感じ方が違います。また対処の仕方も人それぞれです。現在とは違うストレスが軽減する捉え方や対処を見つけることで、ストレスの箱に入ってくるストレスを軽減することができます。「心が強い」と思う人の考え方や対処を真似して身につけていきましょう。
「心の強さ」≠「精神力」

適度にストレスの強さを調整するために、②〜④の要素へ働きかけていきましょう。①の強さが「心の強さ」を決めるのではありません。①〜④の要素へバランスよく働きかけられる人の心が強いのです。