望ましい行動を育てるテクニック
行動パターンを変化させたい時、
- ターゲット行動の頻度を低減させること
- 同じような機能(役割、効果)を持っている別の問題を引き起こさない行動を増加させること
の2つの方法から選択することになります。
2を選択した場合、その行動の機能によって対象者(又は自分)のニーズが満たされる必要があります。
2を選択して新しい行動を定着、習慣化していく方法には以下のようなものがあります。
- 課題分析
- 形成化
- モデリングとプロンプト提示
- 連鎖化
- トークンエコノミー
- 行動契約
今日から各項目について、1つ1つ解説していきます。
モデリング
モデリングとは別の人の行動(目標行動)を観察することで行動の機能(環境変化・快)の理解を促進させて、目標行動の定着を促す方法です。
「モデリングの効果」
- 目標行動を具体的に観察することでやり方行動のやり方を学習できる
- 観察する事で客観的に先行刺激やタイミングを学習できる
- 言葉では伝わらない部分(姿勢、身体の向き、声の調子など)を具体的に学習できる
- その行動を身に着けていることで望ましい結果を得ている人を観察する事で目標行動獲得への動機付けを高める
などがあります。
対象者(自分)の生活の中からモデルにできる人(好意を持っている人、尊敬できる人、うらやましいと思う人など)
を探して、その行動を観察することで、高いモチベーションを維持しながら行動を観察できます。
プロンプト
プロンプトとは行動を起こすきっかけのことです。プロンプトには
- 言葉
- 動作やジェスチャー
- 体の接触
- 道具(ブザーやランプなど)
などがあります。
プロンプトを使うことで行動のタイミング、行動の仕方や強さ、速さなど様々なことを伝える事ができます。
効果的に使うためには
- 目標行動の直前に使うこと
- 知覚、認識しやすいこと
- プロンプトの目的が指示明確になっていること
- 目標行動をする事で得られる望ましい結果について情報を共有しておくこと
- 目標行動がとれたとき、強化するための方法を明確にしておくこと(褒める、ご褒美など)
などが必要となります。
プロンプトを家族や自分自身に対して使う場合、タイマーなどを使うとよいでしょう。
音や音楽を使う場合、ハッキリと認識できること、できるだけ心地よいと感じるものを使うようにしましょう。
プロンプトの使用頻度は、行動が定着する度合いに応じて減らしていきましょう。
このようにロンプトを使う頻度や強度を少しずつ減らしていくことをフェンディングといいます。
最終的にはプロンプトなしで行動を起こせるようになることを目指していきましょう。