悩みや問題が生じた時頭の中で起きていることが事実でない時があるものです。
例えば、「私はずっと一人ぼっちだ」と考えてしまうことがあるかもしれません。

しかし、冷静に、論理的に考えてみると「先のことは分からないから、これが事実だとは言い切れない。私には友達もいるし、人に好かれる長所もある」、そんな風に考えることが論理的かもしれません。

人は物事を判断する基準(認知療法ではスキーマ)と呼びますが、その基準に一致する情報だけを選別して認識するという習性があります。
その基準に一致しない情報を見たり、聞いたりした時、無意識のうちに無視して気づかなかったり、意識に入っても、「どうせ~だから」と割り引いて考え、重要なことではないと判断して記憶に残しません。

カウンセリングのポイント

結果的に自分のスキーマと一致する情報ばかりが記憶に残り、そのスキーマやスキーマから派生した考え方が事実であるかのように感じてしまうのです。

スキーマが私は愛されないの場合

  • 「あなたを愛している」といわれると「酔った勢いで行っただけだわ」「口が上手いから他でも言っているんだわ」と判断し、愛しているという言葉を受け入れないじょうたいになります。
  • 「ごめん、仕事で電話に出られなかったんだ」「来週の日曜日は仕事で会えない」と聞くと、「やっぱり私は愛されてないんだわ」「気持ちが離れて行ってるわ」と判断し、それを事実として記憶にとどめます。

ですから、辛い時、苦しいときは、その時の考えを一度外在化(紙に書き出し)し、ブレインストーミング(別途解説済)などで別の考え方や捉え方を検討したり、それが事実である根拠や反証を検討してみると良いでしょう。

繰り返し練習することで、思い込みによる苦しみや悲しみを感じる機会が減って安定した心を保ちやすくなります。

「思考と事実を区別するシート」の記入例

認知行動療法-思考と事実を区別するシート

認知行動療法で使う思考と事実を区別するシートの記入例

10:「思考と事実を区別するシート」のダウンロード