望ましい行動を育てるテクニック
行動パターンを変化させたい時、
- ターゲット行動の頻度を低減させること
- 同じような機能(役割、効果)を持っている別の問題を引き起こさない行動を増加させること
の2つの方法から選択することになります。
2を選択した場合、その行動の機能によって対象者(又は自分)のニーズが満たされる必要があります。
2を選択して新しい行動を定着、習慣化していく方法には以下のようなものがあります。
- 課題分析
- 形成化
- モデリングとプロンプト提示
- 連鎖化
- トークンエコノミー
- 行動契約
今日から各項目について、1つ1つ解説していきます。
行動契約
新しい行動パターンを習慣化するために使う方法について、取り組みの関係者の間でルールや使用法についての具体的で共通の認識がないと、高い効果が得られません。
(自分で行う場合は具体的にして紙に書き出しましょう)
ですから、取り組みの関係者が何人かいる場合は、ルールや使用法について紙に書き出して、内容を文章として契約書として保管して、いつでも確認できる状態にしておくことが役に立つでしょう。(行動契約)
取り決め紙に書き出し、いつでも確認できるようにしておくことで、取り組みの効果が停滞した場合、
- 関係者との人間関係を良好に保つ
- モチベーションを維持する
- 方法の再点検
などが行え、危機をのり越えるために大変役立ちます。
行動契約書の例
○○契約書(例:一人で取り組む場合)
目標
- 怒りに飲み込まれ、感情的な言動をせず、冷静に話し合える
方法
- リラクセーション能力の向上(呼吸法)し、怒りを感じたら深呼吸をしてリラックスする
- 一旦席を離れ、気持ちを落ち着かせる(トイレで顔を洗う)
- コーピングカード(気持ちを落ち着かせる言葉のカード)を見て考えがまとまってから再度話しあう。
- 毎晩、腹が立ったとき、どう振るまい、話したらうまくいったかを考え、うまくいくまで繰り返しイメージトレーニングする
- 妻と取り組みについての内容を確認し、怒りが押さえられなくなったときは部屋を出て行き、どれほど怖かったかを交換日記に書いてもらう
取り組み期間
- 2014年 9月 ○日より 2014年 12月 末日
ルール
- 自己流になっていないかをカウンセリングで週に1回チェックする
特記事項
- 怒りをコントロールできるようになったら、どんな良い事が起きるかをイメージし、それが実現
するように、自分のため、家族のために毎日コツコツと取り組みます。
氏名 ○○○○
電話 00000000000
住所 ○○○○○○○○5番地5号
日付 2014年 ○月 ○日
行動契約書にも色々なものがありますが、自分一人で取り組みを行っている場合は、基本的な内容だけで良いでしょう。
取り組みを続けながら、改善点が出てきたら契約書を書き直し、文章化し、再度共有するようにしていきましょう。