望ましい行動を育てるテクニック

行動パターンを変化させたい時、

  1. ターゲット行動の頻度を低減させること
  2. 同じような機能(役割、効果)を持っている別の問題を引き起こさない行動を増加させること

の2つの方法から選択することになります。

カウンセリングのポイント

カウンセリングのポイント

2を選択した場合、その行動の機能によって対象者(又は自分)のニーズが満たされる必要があります。

2を選択して新しい行動を定着、習慣化していく方法には以下のようなものがあります。

  1. 課題分析
  2. 形成化
  3. モデリングとプロンプト提示
  4. 連鎖化
  5. トークンエコノミー
  6. 行動契約

今日から各項目について、1つ1つ解説していきます。

行動契約

新しい行動パターンを習慣化するために使う方法について、取り組みの関係者の間でルールや使用法についての具体的で共通の認識がないと、高い効果が得られません。
(自分で行う場合は具体的にして紙に書き出しましょう)

ですから、取り組みの関係者が何人かいる場合は、ルールや使用法について紙に書き出して、内容を文章として契約書として保管して、いつでも確認できる状態にしておくことが役に立つでしょう。(行動契約)
取り決め紙に書き出し、いつでも確認できるようにしておくことで、取り組みの効果が停滞した場合、

  • 関係者との人間関係を良好に保つ
  • モチベーションを維持する
  • 方法の再点検

などが行え、危機をのり越えるために大変役立ちます。

行動契約書

行動契約書

行動契約書の例

○○契約書(例:一人で取り組む場合)

目標

  • 怒りに飲み込まれ、感情的な言動をせず、冷静に話し合える

方法

  • リラクセーション能力の向上(呼吸法)し、怒りを感じたら深呼吸をしてリラックスする
  • 一旦席を離れ、気持ちを落ち着かせる(トイレで顔を洗う)
  • コーピングカード(気持ちを落ち着かせる言葉のカード)を見て考えがまとまってから再度話しあう。
  • 毎晩、腹が立ったとき、どう振るまい、話したらうまくいったかを考え、うまくいくまで繰り返しイメージトレーニングする
  • 妻と取り組みについての内容を確認し、怒りが押さえられなくなったときは部屋を出て行き、どれほど怖かったかを交換日記に書いてもらう

取り組み期間

  • 2014年 9月 ○日より 2014年 12月 末日

ルール

  • 自己流になっていないかをカウンセリングで週に1回チェックする

特記事項

  • 怒りをコントロールできるようになったら、どんな良い事が起きるかをイメージし、それが実現
    するように、自分のため、家族のために毎日コツコツと取り組みます。

氏名 ○○○○
電話 00000000000
住所  ○○○○○○○○5番地5号
日付 2014年 ○月 ○日

行動契約書にも色々なものがありますが、自分一人で取り組みを行っている場合は、基本的な内容だけで良いでしょう。

取り組みを続けながら、改善点が出てきたら契約書を書き直し、文章化し、再度共有するようにしていきましょう。