苦しみを生む自動思考
自動思考は認知行動療法の用語で、何かの折につけ自動的に頭に浮かんでくる考えのことです。この考え方のパターンが人の言動の基本になっていて、それが不利益をもたらす場合は見直す必要があります。強すぎると不利益をもたらしてしまう典型的な自動思考のパターンを紹介していきたいと思います。
結論の飛躍
根拠もないのに悲観的結論を出すこと
例えば「パソコンができない人は現代を生きられない」という思考が結論の飛躍に当てはまります。確かにパソコンを使いこなせた方が仕事の効率が上がるので便利なことは多いかも知れません。しかしパソコンを全く使えなくても、現代社会を生き抜いている人達はたくさんいらっしゃいます。ひょっとして使いこなせない人の方が多数なのではないでしょうか?つまり「パソコンができない人は現代を生きられない」という考え方は、妥当性を欠いていて確かな根拠があるとはいえません。
この思考が強すぎることで人生の選択肢をとても狭めてしまっている人は意外に多いものです。
人生の可能性を狭める思考の例
- 大学に行けない人間は豊かな生活を送れない・・>だから(大学に行っていない)僕は頑張っても無駄さ
- 美人じゃないから幸せにはなれない・・・>だから(美人じゃない)私はオシャレなんかしても意味ないの
またこの思考は他者の可能性を狭めてしまうことにも繋がりやすいので気をつけてください。
他者の可能性を狭める思考の例
- お前のようなチビがバスケットボールの選手になれるはずがない
- 学歴のない奴にこの仕事が務まるはずがない
こうした傾向が強い人は・・
その思考の「思い込みの非合理的な根拠を探してみる」を考えたり、根拠を検討練習をすると良いでしょう。