認知の構造

以下の会話を見てください。母親と幼稚園児ぐらいの子供をイメージしていただくと良いでしょう。

母:にんじん食べなさいよ

A:笑う
ママは私の元気でいだと嬉しいんだ。ママは僕の事が好きなんだ。

B:泣く
私はにんじんを食べられないダメな子なんだ。ママに嫌われちゃう。

C:怒る
ママだって納豆嫌いなのになんで私だけ…。

お母さんの「にんじん食べなさいよ」という同じ問いかけに対して3人とも違う考えが頭に浮かんでいます。このように自動的に頭に浮かんでくる考えの事を自動思考といいます。状況 ⇒ 認知 ⇒ 感情・行動生理反応という順番があるということです。状況が直接感情・行動生理反応を決めるわけではないのです。

認知を見直すことで感情や体の感覚に変化を意図的に起こすことができるようになります。

この自動思考が人によって異なるか理由は、これまでの経験やそれに基づいた自分や他者、社会に対する判断(スキーマ)、それに基づいた自分なりのルールや思い込みによって生まれる考え方の癖です。ですから、これらの癖を見直すことで自動思考は変化します。そのための最初のステップはネガティブな感情や行動を生み出す自動思考を特定し、それを見直すことで感情や体の感覚に変化が起きることを体験していく必要があります。今日からしばらく典型的な自動思考について考えていきたいと思います。

認知の構造

意識の構造