非合理的な根拠を探してみる

『権威、慣例、経験などの非合理的な根拠』
「医者が~といっている」「皆がそういっている」「今までそうしてきたから」などによって、定着したルールや思い込みなどが原因でネガティブな感情を抱きやすくなったり、問題が維持、継続している場合があります。

こうした非合理的な根拠に支えられたルールや思い込みに基づいて思考することが「自分にとってネガティブな状態を作る要因になっている」にも関わらず、「自分にとって当たり前すぎて、そのルールや思い込みの根拠(理由)が合理的で、妥当であるかについて検討する機会を持てない」ために問題が維持、継続している場合が珍しくありません。

練習方法

根拠妥当性について検討し、妥当でない部分が自分のネガティブな思考の基盤となっている場合、その妥当性を検証し検証しなおすことでネガティブな思考の傾向を弱めることができます。

  1. 「ネガティブな信念を分析する」を利用し、自己批判的、ネガティブな信念を強化するような思い込みを書き出します。
  2. 1の背景にあるネガティブな信念を裏付ける根拠を書き出してみましょう。
  3. 2がなぜ非論理的なのかについて検討してみましょう。認知行動療法-ネガティブな信念を分析する

以下の事について検討してみてください

  • 知らない間に抱いているネガティブな思い込みは、不合理な考えや論理に基づいている事が多いものです。
    それらは権威や習慣、経験といったことから影響を受けていて、妥当性についての検討がされないまま信じ込まれている場合も多いのです。
  • こうした思い込みは、権威者や専門化といった人たちの影響や「みんなそうだから」「以前はそうしていたから」といった習慣的なものが多いのですが、さほど根拠のないものに影響を受ける事が多くあります。
  • 自分のネガティブな思い込みの源を検討しましょう。
  • 何か判断するとき、権威や習慣に影響されていませんか?
  • 単に過去の経験に基づいて判断していませんか?
  • 盲目的に誰かに賛同したり、誰かを非難することはしていませんか?

ネガティブな思考の元になっている思い込みを見つけ出すことが困難だと感じる人は下向き矢印法(別途解説済み)などを使ってみるのも良いでしょう。また違う状況下ではどのように捉えられるかを検討してみることで思い込みや誤りを見出せるかもしれません。