大脳辺縁系の3つの反応

哺乳類脳である大脳辺縁系には命を守るための本能的な反応が残っています。その代表的な反応が3Fと呼ばれる反応です。

人は危険に直面すると

  • 固まる(フリーズーFreeze)
  • 逃げる(フライトーFljght)
  • 戦う(ファイトーFight)

という3つの反応のどれかひとつを選択することになります。

注目・注意(小)この3つの反応の選択には次のような優先順位があります

1:固まる ⇒ 2:逃げる ⇒ 3:戦う

この3Fの優先順位を意識して人のノンバーバルを観察すると、相手の思考、感情などを理解する手掛かりになるノンバーバルを見つけやすくなります。

逃げる反応(フライト)

逃げ出す男性

逃げる反応

危険が迫った時の第2防御反応は逃げる(フライト)という反応です。
固まる反応をして、危険から身を隠しながら状況を見極め、どんな行動をとることがベストなのかを判断します。

固まって見つからないようにしていても、危険は避けられないとわかったら逃げるという防御反応へと移行します。
しかし、現代の人間社会では危険だとわかっていても逃走することができない危険も少なくありません。

そのため、逃げる反応は現代の人間社会に合わせて変化しました。
逃げるのではなく、不快な対象を遮断したり、遠ざかろうとするようになったのです。

他者との関わりを避けるために、その人から遠ざかったことはありませんか?
それは回避行動(逃走)です。

小さな子どもに嫌いなものを食べさせようとすると、その食べ物から顔を遠ざけ、顔をそむけます。嫌いな人を見ないように顔をそむけたり、驚異を感じる相手との接触や会話を避けたようとするのです。

相手を遮断する行動

相手から距離を取る行動

目を閉じる 顔を背ける 身をそらす(のけぞる) 足を遠ざける
目をこする 相手に背を向ける 膝の上に物を置く
顔を手で覆う(顔の前に手をやる) 足先を一番近い出口へ向ける
これらの行動はすべて逃げる反応のバリエーションです。嫌な人から離れたい、脅威から遠のきたいという気持ちを表しています。会話がつまらない、相手が恐いなど不快に感じていることを示しています。