3つの脳
人はストレスを感じると無意識のうちに唇をかんだり、首のうしろをさすったりしまます。
なぜそんなことをするのかというと、人間の脳の構造と深い関わりがあります。
人間の脳は3つの「脳」からできていて、それぞれの脳はそれぞれの専門の機能を持っています。
この3つの脳が協力し合うことで「指令」を決定して人の体を制御しています。
人間の3つの脳とは
- 爬虫類脳(脳幹=生命)
- 哺乳類脳(大脳辺縁系=感情)
- 人間脳(大脳新皮質=知性)
の3つです。
そして哺乳類脳(大脳辺縁系)がノンバーバルに強い影響を与えているのです。
哺乳類脳による反応は人間脳のを通さず起こるので反射的、瞬間的です。
ですから、その時のその人の心の状態を正直に示します。
哺乳類脳は生命として生き残るために必要な反応をする脳で休息することはありません。
そして感情を生み出す源です。
脳の様々な場所に信号を送ることで感情が生まれ、生存のために必要な行動を起こすのです。
そして、それらが仕草、表情などのノンバーバルとして表われるのです。
嘘は人間特有の反応ですから嘘をつくためには人間脳で考え、意思を通して行動を起こす必要があります。
しかし、人間脳を通さずに乳類脳から直接出されるノンバーバルはごまかすことができません。
人類が進化する長い歴史の中で生き残るために遺伝子に組み込まれ自動的に表現されるノンバーバルで嘘をつくことは極めて困難なのです。
緊張すると心臓がドキドキしたり、汗をたくさんかいたりしますが、
それを自分の意思で止めることはできません。哺乳類脳に制御されている反応だからです。
ですから、ノンバーンバルで表されるメッセージはとても正直で信頼性が高いのです。
ノンバーバル・メッセージの意味をなんとなくではなく、意識に上らせ、明確に理解し、読み解き、使いこなせるようになることは人間関係に大きな変革をもたらすでしょう。
ノンバーバル・メッセージを理解して意識し、正確に読み解くことができるようになると、その場に相応しい適切な言動をとりやすくなります。
また、これまでの生活習慣からいつの間にか身についてしまったノンバーバルが、自分の心の状態とはかけ離れたメッセージを送ってしまっている場合があります。それらを見つけて、その場に相応しいノンバーバルに置き換える練習をすることで、誤解されることがなくなりります。
ですから、自分のことを正確に、より深く理解して欲しいと願う場合にも役立つでしょう。