カウンセリング振り返りの重要性
毎回カウンセリングが終了した後に、その回のカウンセリングを丁寧に振り返ることで、次回のカウンセリングの目標を明確になるだけでなく、明確になった目標を相談者と共有することにつながるため、カウンセリングの最後にその回の内容について振り返ることはとても大切な作業です。
また、この作業を通してカウンセラーがカウンセリングの内容を相談者の状況に細かく合わせていくことが可能になります。
相談者の考えや感情をカウンセリングの振り返りすることで、カウンセリングの進展を阻んでいるカウンセラー側の問題を明確にすることにもつながるからです。
相談者とカウンセラーの関係に信頼が積みあがって行かない場合、毎回のカウンセリングの定型化がうまくいかない場合は特に丁寧に行いましょう。
カウンセリングの振り返りのポイント
- 毎回のカウンセリング目標の設定のチェックする
カウンセリングの目標を明確にして相談者と共有できているかをチェックする
カウンセリングの目標に対して検討する項目が効果的に設定できているかをチェックする
目標に対して検討する項目や狙い、内容を相談者と共有できているかをチェックする
検討項目に対する時間配分が適切にできているかをチェックする - 相談者からのフィードバックを受けること
相談者の状態、問題に感じていること、カウンセリングで取り入れている様々な技法の狙いや根拠などを相談者がしっかり理解できているかを確認するために、相談者からフィードバックを絶えず受けているかをチェックする - 共同作業を協調的に行えているかをチェックすること
相談者の考えや考えを尊重しながら協調的な関係の中で作業を行えているかをチェックする - ペース配分と時間の使い方ができているかをチェックすること
カウンセリングの目標に関係ない話題に時間を使いすぎていないかをチェックする
心理的知識の提供やホームワークの説明が必要以上に長くなっていないかをチェックする
相談者のペースにカウンセリングやホームワークの進展が合っているかをチェックする - カウンセリングの中でカウンセラーと相談者が共感しながら進行しているかをチェックすること
相談者の苦しさや辛さ(言語的・非言語的メッセージ)を敏感に感じ取って、それらを相談者と共感しながらカウンセリングが進行しているかをチェックする
共感していることを適切にフィードバックできているかをチェックする - 相談者を人として尊敬し、理解ができていることをチェックする
カウンセラーが人間的な暖かさを持って相談者と接することができているかをチェックする
カウンセラーが相談者に対する関心、尊敬、信頼感や純粋さなど対人関係の基盤となる態度を相談者に示す事ができているかをチェックする - カウンセラーが専門家としての自信を持ち、信頼を得られているかをチェックする
カウンセラーが専門家としての冷静さや自信を持ってカウンセリングに望めているかをチェックする
相談者にプレッシャーや孤独、屈辱を与えるような言動がないかをチェックする
相談者からの信頼を得ることができているかをチェックする - 相談者が発見、気づきを重視できているかをチェックする
カウンセラーからの一方的な提案や支持ではなく、相談者の気づきや新たな発見が増えるような関わり方ができているかをチェックする - 問題分析と共有が相談者とできていることをチェックする
相談者の問題を分析し明確なっているかをチェックする
その問題を維持・悪化させている悪循環を相談者と共有できているかをチェックする - 考え方の癖への焦点付けができていることをチェックする
相談者の問題の背景にある考え方の癖を明確にして、その考え方に焦点付けを明確にできているかをチェックする - 適切な認知的技法と行動的技法が選択出来ていることをチェックする
相談者の問題に対応した適切な技法が選択できているかをチェックする
最新の情報に基づいて最適な技法選択ができているかをチェックする
限られた技法に固執していないかをチェックする
カウンセラーが未習熟な技法を導入していないかをチェックする
一貫性のない導入の仕方になっていないかをチェックする - ホームワークが十分に機能していることをチェックする
カウンセリングの展開に応じた適切なホームワークを設定できているかをチェックする
ホームワークの狙いや、やり方を相談者が理解できるように説明できているかをチェックする
ホームワークの実施法と結果について相談者に適切なフィードバックを提供し、目標に対応した取り上げ方ができているかをチェックする