ノンバーバルコミュニケーションを理解するための注意点
ノンバーバルの意味を知ることで、相手の心の状態を汲み取とることやセルフ・プレゼンテーションのために利用することは、心地よい人間関係を築くためにとても役に立ちます。
ただし、ノンバーバルの意味を読み解くために注意すべき点がいくつかあります。
これらの注意点をよく理解してノンバーバルの意味を読みとかないと、相手の真意やその時の心の状態を誤って汲み取ってしまうことがありますので、以下に紹介するポイントをよく理解し、それらを意識してノンバーバルを読み取る練習をしてください。
ノンバーバルを読み解くための注意点
- 「〇〇の動きは○○という意味だ」という単純なものではないこと
ノンバーバルの意味正確に読み解くためには、様々な情報を総合的に見て判断する必要があります。
腕組みをした人は「不機嫌、とっつきにくい」、笑顔を浮かべていると「優しい人」などと決めつけてしまうことはとても危険です。 - 1つのノンバーバルから読み取れる情報はわずかであること
いくつかのノンバーバルの意味を組み合わせて総合的に判断する必要があります。 - 国によってノンバーバルの意味が異なる場合もあること
基本的な7つの感情(怒り、軽蔑、嫌悪、恐怖、歓喜、悲嘆、驚愕)に対するそれぞれの表情は、国や人種が違っても大きな差はありません。
しかし、表情以外のノンバーバルは育ち方や環境、文化によって影響を受ける部分もありるのです。
縦に首を振る仕草を「イエス」と受け取る文化もあれば、「ノー」を示す文化もあるのです。 - いつもと違ったノンバーバルに気づくことが重要であること
「太ももをさする」のはストレスを感じた時に行う「なだめ行動」である可能性もありますが、単なる癖としてみについている場合もあります。
多くの人は嘘をついていると相手の目を見れなくなりますが、詐欺師などのように嘘が得意な人は、嘘をついていても相手の目を見つめ続けることができます。
重要なのは普段は太ももをさすらない人が突然さすり出したり、いつも目を合わせて話す人が突然目をそらしたり、いつもより短い時間しか見れないということに気づけることです。 - 思い込みによる判断はしないこと
「相手を嫌いでも笑っていればなんとかなる」という人もいますが、脳科学の研究で、人は「作り笑い」か「心からの笑い」かを、瞬時に見抜くことができる事が証明されています。
つまり、「相手を嫌いだと思っていると、笑っても相手それが伝わってしまう」とうことです。
また、「いつも笑っていれば相手に良い印象を与えられる」と考えている人は多いようですが、いつも笑っていると「気弱な印象」や「2面性がある印象」を与えるという研究もあります。
先入観を持たずに、自分で行動実験をしならノンバーバルの効果について検証していく必要があるということです。
上記のような点に注意せずにノンバーバルの意味を読み解こうとすると、相手を誤解したり、相手に誤解されたり・・人間関係を複雑にしてしまいます。ノンバーバルを読み解くスキルをトレーニングする時は、「ノンバーバルを読み解くための注意点」を思い出すようにしてください。