何か問題が起きたときや誰かと関わるとストレスを感じるとき、捉え方や行動を変えてみることを提案すると、「自分が変わるのは癪だ」と言われる方がいらっしゃいます。
「なぜそう感じるのですか？」と尋ねてみると、「変わることは今までの自分を否定（消す）することだからです」と言われる方は少なくありません。

変わることが自分を否定することにつながると考えているわけですから、「変わりたくない」と感じることは当然です。
しかし、もし「変わらない」という選択を続けたら苦しみが続くのであれば、それこそ否定的な感情を抱き続けることになってしまいます。
もちろん運良く周囲の環境が変わったり相手が変わることもあるかもしれません。
しかしそれでは人生を「運任せ」にして生きることになってしまいます。

変わることは自分を否定することではありません。新しい自分を増やすことなのです。別の環境や別の人間関係の中では、「今までの自分」は優れた存在なのですから（自分では気づいていないことが多いですが・・）、それを否定する必要も消し去る必要はありません。
それが「今」の環境やグループの中に合わないだけなのです。
その境やグループに合う新しい思考や行動パターンを見つけて身につけるだけのことなのです。

スポーツで負けた相手を研究し、対策を立てて練習して勝つことと同じなのです。
そうやって強くなることは決して自分を否定することにはならないはずです。
もし今生きづらいと感じているのであれば、新しい思考や行動パターンを増やすことについて、ぜひ考えてみてください。
自分を快適にすることは自分を否定することには繋がらないのです。