インフルーエンスパワー
自分の周囲の人間、自分が関わる組織の人間の力を最大限に引き出し最高のパフォーマンスを残すためには、自分がフルネスな状態を維持できるだけでなく、自分の周囲や自分が関わる組織の人間をフルネスに導いていく必要があります。
アクティベーションスキルには自分自身をフルネスにするセルフカレッジのスキルだけではなく、周りをフルネスに導くインフルーエンスパワーというスキルも存在するので、ここからはインフルーエンスパワーについて検討していきたいと思います。
インフルーエンスパワーの要素
これまでに「共有する」「元気付ける」というインフルーエンスパワーについて説明しました。ここからは①他者を理解する、②変化に目を向ける・認める、③愛する、④感謝する、⑤積極的になる、⑥楽しむ・楽しませる、⑦人と繋がり存在価値を伝えるなど7つのインフルーエンスパワーについて説明していきたいと思います。
理解する
人は誰でも「自分の事をわかって欲しい、自分のことを理解して欲しい」と思うものです。自分の考えや気持ちをわかって理解し受け入れて欲しいのです。「どう考えているか?」「「どう感じているか?」理解してもらえることで、自分が正当で、その場に存在していて良いという自由(生命として、生き物として、人間として)を手にすることができるからです。
「相手を理解しようとしないということは、その人の正当性と自由を奪うこと」なので、自分を理解しようとしてくれない人と一緒にいると自分の正当性を否定され、自由を奪われたと感じてアンフルネス・ステートに陥ってしまいます。
そのため自分を理解してもらういことにばかり意識が向いて、相手を理解しようとすることへ意識が向かなくなってしまうことが多いのです。相手ががどう考えるかは自由だし正当性は立場によって違うはずなのに、考えや気持ちが自分と違うと相手を批判したり否定したり、自分の正当性を主張することに夢中になってしまいがちです。
「相手を理解する重要性を意識して、相手の感情や考えを理解しようとすること」で相手を相手をフルネスに導いていきましょう。
相手を理解するためには「聞く」ことが大切です。ここで意識しなければならないことは、相手が「わかってもらった」と感じないと「インフルーエンス・パワー」は生まれないということです。どれだけ「理解している」と言葉で伝えても相手が分かってもらったと感じなければ相手はフルネスにならないのです。
相手を理解をしているということを「伝えること」が必要だということです。理解していることを適切に伝えなければ、相手は「理解してくれた」とは感じないでしょう。
理解していることを伝えるポイント
- 「なるほど」「わかった」などの相手への理解を伝える言葉を明確に使うこと
- 相手の話に「うなづく」「相槌を打つ」などのノンバーバルを使って相手に理解していることを伝えること
- 「おへそを相手に向ける」など、相手を受け入れているというノンバーバル(仕草や態度)理解・身につけること
などが必要です。
2、3を身につけるためには、特別な訓練が必要ですが、1は言葉として伝えるだけですから、まずは1からスタートしましょう。
相槌の中に「いいね」「そうなんだ」「スゴイな」などの肯定的な言葉を使うようにする事もとても役に立ちます。