心をアンフルネスにする外部要素

心の状態をアンフルネスに傾ける外部要素は大きく分けると5つあります。環境、過去、出来事、未来、他者です。(内部要素としては感覚回路の強度、認知/行動の癖、体の状態、獲得スキルなどがあります)

環境

人は絶えず環境からの影響を受けながら生きています。例えば自室です。キチンと整理整頓されていると気分が良いものですが、散らかっていると気持ちが落ち着きません。社交的な人でも転勤して環境が変わると話しづらくなって、しばらくの間は無口になったりするものです。これは話す能力がなくなって話さなくなるのではなく、環境が変わったことで心がアンフルネスに傾いて、話すというパフォーマンス力が低下したからです。

サッカーなどでは、ホームとアウェーなどの違いによって勝率が異なったりします。人が環境の影響をいかに強く受けているかをあらわす良い例です。

スポーツに限らず会社の人事異動で部署が変わったことで、業績が良くなる人と業績が悪くなる人がいます。これも環境の変化によって心が影響を受け、フルネスになったりアンフルネスになったりするからなのです。

心に影響を与える外部要因

過去

多かれすくなかれ、人の心は過去(経験/記憶)によって影響を受けています。前日の大失敗が頭から離れず自分を責めてばかりで、とても仕事どころではないなんていう経験がある人もいるでしょう。合理的に考えれば前日の大失敗は、今からこなさなければならない仕事とは何の関係もないのです。しかし人は過去に起こった出来事(経験)と今を上手に切り離せないのです。

さらには数時間前や前日といった近い過去だけでなく、もっとずっと古い経験が今の心の状態に影響し続けている場合もあります。一般にトラウマといわれます。

出来事

現在の出来事です。突然の会議や喧嘩、試験に落ちるなど自分にとって望まない出来事が起きた時、影響を受けてアンフルネスに傾いていきます。

起きた出来事との向き合い方や出来事の捉え方により影響の度合いが変わってきす。

未来

人は過去と同様、未来(予測、想像)からも影響を受けています。来週の試験は受かるだろうか?明日の試合は勝てるだろうか?・・などと心配します。未来からの影響を受けて大きなプレッシャーを感じることで、今やるべきことができなくなってしまうことは珍しいことではありません。

未来を予測・想像しアンフルネスに傾くことは現在のパフォーマンスを低下させてしまいます。

他者

他者からの影響でアンフルネスに傾いてしまう場合も少なくありません。大嫌いな上司がいる職場に向かうことを考えただけで心がアンフルネスに陥ってしまうものです。そして、そんな人と仕事をしたりして一緒に過ごさなければならない時、仕事の上でどうしても話しをしなければならないときは、さらに強力なアンフルネスに陥ってしまいます。
反対に大好きな異性とデートで一緒に過ごしていればとても気分が良く、フルネスになっているものです。

人間は絶えず他者の影響を受け続けています。

これら4つの外部要素から影響を受けない人はいないでしょう。ビジネス、スポーツ、ご近所、家族・・・心の状態は、いつも環境、過去、出来事、未来(予測、想像)他者から影響を受けて揺れ動いているのです。

自分をフルネスに導くスキルを身に着けていくためには、これらの外部要員を知って、絶えず自分がそれらから影響を受け続けていることを意識しながら生活することが大切です。

自分の心への外部影響要素を具体的するためリストアップしよう!!

①環境

例)雨、出張など

②過去

例)事故やいじめなど

③出来事

例)予期せぬ会議など

④未来 例)試験の結果の予測など

⑤他者

例)上司の一言など

認知の癖によって意味づけられる外部要素には環境、過去(経験、記憶)、未来、他者があります。自分が影響を受けやすい外部要素を知って、それらからの影響を受けていることを意識しながら生活してましょう。