生きやすいスキーマへ変化させよう

ネガティブなスキーマが定着してしまったことで生き辛さを感じているなら、そのスキーマから受けている影響力を軽減する事が必要です。より生きやすいスキーマへ現在のスキーマを変化させることが生き辛さを軽減することに繋がります。新たなスキーマを導きだし、そのスキーマがこれからの選択や経験にどのような望ましい影響を与えそうかを検討して具体的にイメージすることが、そのスキーマに現実感を与えることに繋がります。スキーマを再構築する時のポイントは、「スキーマに柔軟性があること」です。

例えば「私も時には役に立つ」「私も時々魅力的になる」といった具合に、「時には」「しょっちゅう」「結構」「まぁまぁ」「かなり」といった修飾語を用いるとよいでしょう。ただし人は複数のスキーマを持っていますので予想される様々な状況を想定しながら、バランスの良いスキーマへと変化させていくことを心がけましょう。

練習方法
  1. 「もっと生きやすいスキーマへ変化させる」利用して、様々な状況や機会について、新しいスキーマを持ったら、どんな望ましい変化が生じるかを考えましょう。
  2. 書き出した変化について丁寧にイメージしましょう。
  3. どんなことをすれば生きやすいなスキーマに変更し、維持できるのかを検討しましょう。

もっと生きやすいスキーマへ変化

以下の事について検討してみましょう

  • 新しいスキーマを身につけたら、これまでよりも良い気分で、自分自身について考えられるようになる事を想像してみましょう。
  • 一度にスキーマが変化するわけではありませんが、次第に新しいスキーマに基づいて状況を捉え感じられるようになっていきます。
  • 新しいスキーマに基づいて状況や出来事を捉えられるようになったらどうなるでしょう?
  • 新たなスキーマを維持していくために、どのようなことを継続すれば良いでしょうか?

新たなスキーマには「現実感」がもてないと感じる人もいるでしょう。しかし新たなスキーマを試しに活用してみることで、これまでよりも快適な気分になれるようになるには時間が必要だということを考慮に入れてください。スキーマを新たに形成することの利益や不利益、そして新たなスキーマの妥当性についての根拠なども検討することが新たなスキーマに現実感を持たせることに役立つでしょう。ロールプレイなど継続して行うことも、新たなスキーマを強化する事に役に立つはずです。

新しいスキーマを維持するために

  • 新しいスキーマを意識すると、どのような自動思考、行動、感情、体調が続くかを繰り返し検討しましょう
  • 下向き矢印法(以前ご紹介しました)を使い新しいスキーマを繰り返し検討しましょう
  • どのようにしたら、新たなスキーマを信じているかのように行動できるかを繰り返し検討しましょう
  • どのようにしたら、新たなスキーマに基づいて、問題解決を試みたり、計画を立てたりできるかを繰り返し検討しましょう
  • 「もっと生きやすいスキーマへ変化させる」に書き出した変化について丁寧にイメージしましょう