偶然得たスキルではなく
問題が継続する原因が特定のスキルの未熟さである場合があります。そんな場合は未熟なスキルを向上する取り組みを行います。
例えば家庭での会話が少ない家庭で育つと対話のスキルが未発達のまま学校などの社会へ入っていくため、対話を通したコミュニケーションがうまくとれずに孤立しします。
社会スキル訓練
社会的スキル(社会と上手にかかわる能力)は先天的なものではなく学習によって獲得されます。そして、それらの社会スキルは偶然人生において関わりを得た人たちから偶然学んでいます。現在の社会スキルが今の状況に合っていない場合、現状に合った社会スキルをあらためて学んで身に付けることを社会スキル訓練といいます。
分類
- 友情形成スキル
仲間との友好的な関係を働きかけ、それを維持するのに必要なスキル - 主張性スキル
相手を傷つけない配慮をしながら、自分の要求や権利をはっきりと主張したり相手の要求を上手に断ったりするスキル - 社会的問題解決スキル
対人的な場面で遭遇する相手との利害対立や葛藤を「問題」として気づいて、それを克服するための一連のスキル
テップ1:言語的
スキル学習の大切さを納得していただくための知識を獲得します。
ステップ2:モデリング
ある対人場面で、その場にふさわしい(適切な)社会的スキルを特定し、それを実行している人を選んで、それを真似ることによって学習していきます。
ステップ3:ロールプレイ
ロールプレイを通して実際の場面で感じるであろう緊張感や不安を克服して、そのスキルを実行する自信をつけていきます。相手や場面を変えて練習したり色々なバリエーションを試していきます。
ステップ4:フィードバックと強化
フィードバックとは実行した社会的スキルのできばえについて、どこが良かったか、どうすればもっと良くなるかなどの情報をロールプレイなどの場面から明らかしていきます。
「うまくできた点に焦点をあて確認する事」
社会的スキル実行のうまくできなかった点をする時は、どうすればもっと良くなるかについて焦点をあていきます。
繰り返しの中で、どの程度状態が改善したかを心理カウンセラーとともに確認していきます。
ステップ5:繁華・維持促進
適切な社会的スキルを定着するために訓練で標的となった社会的スキルが日常の対人場面でも積極的に実践できるようにトレーニングしていきます。