人は人生での望まない選択について、「そうするしか仕方がなかった」と考えてしまうものです。
しかし、スキーマ(判断の基礎基準)が違えば、入ってくる情報も、出来事のとらえ方も全く違うものになるため、その時の選択は別のものになるのです。

カウンセリングのポイント

カウンセリングのポイント

つまり、その選択や経験は、そのスキーマを持っているからこそ起きたといえるのです。ですから、

  • 自分のスキーマが別のものだったら、人生においてどのような選択や経験をしていただろうか?
  • 自分のスキーマが別のものになったら、今後の人生の選択や経験がどうなっていくのだろうか?

ということを考えることで、現在のスキーマについて見直すことができるのです。
自分を苦しめるスキーマが別のスキーマに変化することで、今後の人生がより豊かなものになっていくということが理解できるでしょう。

また、

  • 今の両親でなく、〇〇な両親だったら自分がどのようになっていたか?
  • 子供の頃に出会った〇〇(友人、教師、近所の人etc)が△△だったら、自分は今とはどのように違っていたか?

について考えてみるのも役に立つでしょう。

今の自分のスキーマが出来上がった経緯を見直すことで、新しいスキーマを形成することに役立つはずです。
現在自分を苦しめるスキーマは過去の経験から学習されたものなのですから、再度別のスキーマを学習しなおす事ができるのです。

現在のスキーマより生きやすいスキーマを再学習して身につける事は可能なのです。

練習方法

  1. 「別のスキーマを通して人生を眺めてみよう」を利用して、もっと生きやすいスキーマを持っていたら、どのように人生が違っていたかを検討してみましょう。
  2. さらにもっと生きやすいスキーマを再構築できたら、どのように人生になっていくかについて検討してみましょう。

    認知行動療法-別のスキーマを通して人生を眺めてみよう

    認知行動療法で使用する「別のスキーマを通して人生を眺めてみよう」の記入例

84:「別のスキーマを通して人生を眺めてみよう」シートのダウンロード

以下の事について検討してみましょう

  • 人は自分独特の基準に従って自分や周りの世界を評価しながら暮らしています。
    つまり、現在の自分のスキーマに基づいて自分や周りの世界を評価しているのです。
    現在自分が持っている様々な情報は、そのスキーマによって選択された限定的なもので、その選択によって生じる結果が、また、現在のスキーマについての確信を深めていく根拠となっています。
  • もし、現在自分を苦しめているスキーマが、別のスキーマであだったら、これまでの選択や経験はどうなっていたでしょうか?
    別の選択をしていたのではありませんか?
  • もし、別の選択をしていたら、自分が生きやすいスキーマの根拠となっていたかもしれません。
  • 人はスキーマによって情報を選択し、その情報に基づいて判断して経験を積みます。
    ですから、スキーマは『自己成就予言』のように機能します
  • 人生の様々な局面を振り返ってみてください。
    もし、今より生きやすいスキーマを持っていたらその局面はどう変化していましたか?
    学校や職場、友人関係や結婚や恋愛、食生活、健康、運動、飲酒、金銭、ライフスタイルなど様々な局面における選択について考えて見ましょう。
  • もし、自分の両親が、もっと自分を信頼してサポートしてくれる人だったら、どうだったでしょうか?
  • もし、自分の両親が、もっと愛情豊かで信頼できる、素晴らしい人だったら、あなたはどうなっていたでしょうか?
  • そうした経験は、スキーマにどのような影響を与えたと思いますか?
  • 人生における選択は、どれほど違ったものになっていたと思いますか?

 

過去を回想すると後悔や自己批判に飲み込まれてしまう人もいるかもしれません。そんな人は、過去を振り返って後悔するために、この技法を練習するのではない事を今一度確認してみてください。この練習の目的は、スキーマがいかに強力であるかを理解し、より生きやすいスキーマを再構築し、今後の人生を変えていく力を産み出すことなのです。ですから、より生きやすいスキーマを再構築する過程で、過去と同じ選択や経験を繰り返さない事に焦点を当てていきましょう。

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