ネガティブな予測を検証する

ネガティブな予測は誰にでもあてはまるパターンですることが多いようです。「次にまた悪いことが起きるだろう」「病気になってしまったらどうしよう」など誰にでもあてはまるパターンで考えている限り、その予測から起きる不安や心配から解消されることはありません。

大切なことは自分を苦しめている予測を具体的にして、それを検証することです。より具体的に予測をすることで、その予測について具体的に検証することが可能となり、それに対する対策をたてたり、その不安や心配が必要でないと判断をすることができるようになります。

予測を具体的にするポイント
  • いつ、誰が、何が、どこで、どのように起きるかについて具体的に記述する
  • 起きる事、起きない事の両方について考える
  • 予測が起こる時期

予測を具体的にして検証可能にするための重要な条件があります。それは予測が具体的な時間の経過を含んでいるということです。つまり、その予測が起こる時期も具体的にしていきましょう。

以下の質問について考えてみてください

  • その考えと予測をもう一度調べてみましょう。
  • 「〇〇だろう」という考えは、具体的にどんな不利益を予測しているのですか?
  • もし、何の不利益も予測していないなら、この考えにはあまり意味がないのではないですか?
  • その考えで動揺するのは、それによって将来を何らかの不利益を予測からではありませんか?
  • 予測が正しいという可能性もあります。
    ですから、その考えを具体的にして、不利益を考え検証してみましょう。
  • もし、それらの予測がその通りにならなければ、あるいはそうなる可能性が極端に低いなら、その予測について再検討してみる必要があるのではありませんか?

ネガティブな予測を検証するシートの記入例

認知行動療法-ネガティブな予測を検証するシート

ネガティブな予測を検証するシートを使用手順

「ネガティブな予測を検証するシート」を使って、「起きるだろう」と予測した事と「起きないだろう」と予測したことの両方をリスト化し、それに基づいて自分自身の将来についてのネガティブな思考を検証していきましょう。検証可能な時間単位の予測を書き出して、実際はどうだったかを検証していきましょう。(1週間単位ぐらいが良いでしょう)

  • 検証可能な範囲の時間単位で予測を書き出し、実際はどうであったかを検証しましょう
  • ネガティブな予測や思考について今後1週間の予測を書き出す。
    「今後1週間、何かに集中することはできないだろう」「今後1週間、全然眠れないだろう」など
  • その後、実際にどうだったかを調べ、それに基づいて予測を検証しましょう。

検証する予測が「単に可能性があるかもしれないと感じる予測」「あまり遠い未来についての予測」「曖昧すぎる予測」は不安や心配を強くしてしまいます。

まずは検証可能な時間単位や検証方法を設定して、ネガティブな予測を繰り返し検証し、その予測の根拠になっている信念について再検討するとよいでしょう。