望ましい行動を育てるテクニック

行動パターンを変化させたい時、

  1. ターゲット行動の頻度を低減させること
  2. 同じような機能(役割、効果)を持っている別の問題を引き起こさない行動を増加させること

の2つの方法から選択することになります。

カウンセリングのポイント

カウンセリングのポイント

2を選択した場合、その行動の機能によって対象者(又は自分)のニーズが満たされる必要があります。

2を選択して新しい行動を定着、習慣化していく方法には以下のようなものがあります。

  1. 課題分析
  2. 形成化
  3. モデリングとプロンプト提示
  4. 連鎖化
  5. トークンエコノミー
  6. 行動契約

今日から各項目について、1つ1つ解説していきます。

課題分析

問題を引き起こさない新しい行動を習得し習慣化するためには、そのための方法がプログラムとして整理され、理解しやすいものになっている必要があります。

行動分析してみると、1つの行動が単独で習慣化されていることは、ほとんどありません。
1つの行動が起こした変化が、別の行動を起こすための先行刺激になるのです。行動は結果であると同時に先行刺激なのです。

行動の変化に取り組む人が、こうした行動の連鎖について理解していることが大切です。
そして、行動が起きるまでのメカニズムフローを紙に書き出して外在化させ、変化を補助する人がいる場合は共有しておく必要があります。

整理箱

まずは外在化して整理しましょう!

これを課題分析といいます。
以下のように一連の行動を小さな単位の行動に分割してつないでいく作業です。

課題分析の例:パソコンでメールの送受信
A. 電源ボタン
B. ボタンを押す
C. 起動音
A. 起動音
B. 操作せずに待つ
C. 起動画面
A. 起動画面
B. 操作せずに待つ
C. デスクトップの表示
A. デスクトップの表示
B. アイコンをクリック
C. マウスカーソルの変化
A. マウスカーソルの変化
B. 操作せずに待つ
C. ソフト起動
A. ソフト起動
B. 受診ボタン操作
C. メール受信
A:先行刺激 B:行動  C:結果(環境変化、報酬)