カウンセリングについて
損害を分類しよう!

何かのトラブルに巻き込まれた時に心を切り替えていくための方法として、「実害」(実際に被った被害)と「心害」(心の上での被害)を分けて考えるという方法があります。
カウンセリングアドバイザー

実害とは現実の世界で被る被害のことで、心害とは心の中だけで受ける被害のことです。


具体例

職場の異動で突然上司が変わりました。
新しい上司は前の上司と考え方が全く違っていたため、これまで何年もかけて準備してきたプロジェクトの白紙撤回を断行しました。

新人の時から関わってきた愛着あるプロジェクトだったので、上司の横暴な言動への怒りがこみ上げてきて、とても新しい上司の元で働く気がしません。

こんな時、あなたならどう考え、どんな行動を取るでしょうか?
「実害」と「心害」について考えてみましょう。

「実害」

実害

なし
料は以前と同じように支払われる上、新しい上司が提案する新規プロジェクトのメンバーに決まっている

心害

心害

  • これまでやってきたことが無駄になってしまう
  • 自分がやってきたことを否定された気がする
  • 大好きだった以前の上司との思い出を踏みにじられた
  • 自分たちの意見や気持ちを無視された

メリット

合わせて、今回のトラブルによって起こるメリットについても考えてみましょう。

利益

  • 前回のプロジェクトに参加し始めた頃よりも、今の方がずっと仕事をわかっているので、立ち上げの力になれるはずだしプロジェクトの立ち上げ初期段階から関われることで、このプロジェクトへを通して充実感を味わえるだろう。
  • このチャンスに実力を発揮できれば、入社当時から希望していた第3企画部へ異動できる可能性も出てくる。
  • 以前のプロジェクトと全く違うアプローチだが、今回の上司は実績もあるのでプロジェクトが上手くいく確率はかなり高いと考えられる。
  • これまでと違う仕事のアプローチ法を学ぶことができる。

結論

結論

心の状態が低下すると発揮できるパフォーマンスが低下心の状態が低下すると発揮できるパフォーマンスが低下して、望んだ結果を得にくくなってしまうばかりか、必要のないトラブルも引き寄せることになってしまいます。

「実害」と「心害」について整理した上で、実害がある場合はその軽減や回復のための対策を取り、心害だけの場合は「今回のトラブルによって起こるメリット」について考え、目を向けるようにしましょう。

心の状態を早く改善することが、自分のパフォーマンスを高め、最終的には自分の望んだ結果を得やすくなるからです。
[cft format=1]