基礎知識補足2
ノンバーバルメッセージで伝える
コミュニケーションが苦手だという方の多くは「うまく話せないんです」と言われます。しかしコミュニケーションを円滑で良好なものにするためには「うまく聞く」ことが大切です。
なぜなら人には「自分のことをわかってほしい」「自分の考えを聞いて受け入れてほしい」という他者からの承認欲求があるからです。相手の話を「うまく聞く」ことができるようになると相手はその承認欲求が満たされて気分が良くなります。
人は一緒にいて気分が良かった人を好きになる傾向があり、好きな人に対しては「知りたい」「理解したい」という親和欲求が生まれて相手を理解しようとするため、相互に理解し合おうとする姿勢が生まれコミュニケーションが円滑で良好なものになっていくのです。
「うまく聞く」には?
しかし何もメッセージを送らずに相手にそう言ったメッセージを伝えることはできません。かといって毎回1〜3のメッセージを言葉にして伝えることも難しそうですし、言葉にしても相手の顕在意識に捕まって「わざとらしい」「ご機嫌取りだね」と言葉がはじき出されて相手にはなかなか伝わりません。
顕在意識に捕まらず潜在意識にスッと入っていける、ノンバーバルでメッセージを送ることが効果的なのです。
- 体は相手の方に向けていますか?
- 不機嫌そうな顔をして聞いていませんか?
- 相手の話のちゃんとうなづいていますか?
詳しくは応用編でご紹介しますが、人は姿勢・表情・体の向きなど、様々なノンバーバルで相手にメッセージを送りながらコミュニケーションをしています。
望ましいノンバーバル
- 会話のペースに合わせて相槌を打つ
- 相槌に抑揚がある
- 体が相手の方を向いている
- 相手の得意な側から話しかけている
- 表情が優しい、笑顔など
- 体が相手の方へ傾いている など
望ましくないノンバーバル
- 相手のペースと相槌がずれている
- 体や足が相手に向いていない
- 相槌に抑揚がない
- 相手の苦手な側から話しかけている
- 顔が不機嫌そう、表情がないなど
- 体が相手と反対側に反っている など
相手への興味や敬意を示すノンバーバルは、まだまだたくさんありますが、知らない間に相手に不敬や嫌悪、侮蔑、恐怖を表すメッセージをノンバーバルで送ってしまっていることも珍しくありません。
まずは相手にポジティブなメッセージをノンバーバルで送りながら「うまく聞く」ことができるようになっていきましょう。