コミュニケーション練習法3
ロールプレイング
ロールプレイングはコミュニュケーションで課題になっている場面での言動を模擬的に演じてみることでコミュニケーションのスキルを向上させる練習方法です。
自分の立場で参加するだけでなく役割を入れ替えながら自分以外の立場で他者の言動を再現し模擬的に演じることで、実際の場面では得られない気づきを得ながら練習ができます。
ロールプレイングをこなうメリット
- 自発性、創造性を育て問題解決能力を向上させることができます。
- 自分の言動の意味を別の立場から理解することができます。
- これまで気づけなかった他者の感情、思考、人間関係のパターンなどへの気づきを得ることができます。
- 新しい言動や振る舞い事前に試すことができます。
- 客観的に場面を体験することで、実際の場面では気づけなかった自分自身の感情や考えに気づき、それをシェアすることで感情の浄化や認知の変化などが促進されます。
- 参加人数が多い場合は観察者(演じていない時)として、参加人数が少ない場合は動画で撮影して客観的に場面を観察することで新しい気づきを得られます。
- 参加者が体験をシェアすることで自分以外の価値観で課題場面を捉え直すことができます。
- 困ったときなどに補助を出すことで新しい発想や取り組みを見つけることができます。
効果的に行うポイント
- スキル的なことだけでなく様々な立場で演じたときの考えや感情、気づきなどをシェアしましょう。
- できなかったこと、良くない点に注目するのではなく、できたことや良い点に注目し、改善点などの発見や提案を行いましょう。
- 参加者全員が他者を理解しよう、受け入れようという雰囲気で実施できるように工夫しましょう。
手順
- シナリオの作成
課題場面の設定をしましょう。
Who(誰が) What(何を) When(いつ) Where(どこで) Why(なぜ)How(どのように)を意識して、会話の流れを自分、相手、その他に分けて書き出しましょう。言い回しや言動の特徴なども書き出しておくと良いでしょう。 - ウォーミングアップ
特に初めてロールプレイングを行う人は緊張してうまくできないものです。スポーツの準備運動のようなものです。余裕を持ってウォーミングアップの時間を取りましょう。自分を出しやすくなります。
【例】自由歩行、バランスゲーム、モノマネポーズ、笑いヨガ、にらめっこ、リラックスした日常会話、色カルタ、タイムマシン体験トークなど - 実演
シナリオに基づいて、即興的・自 発的に、役割を入れ替えながらなど、言動の改善をしながらやり直しや繰り返し試行錯誤しながら問題解決の方法を発見し、自分や他者の思考や感情を捉え直していきましょう。 - シェアリング
体験を分かち合って気づいたことや感じたことを共有しましょう。シェアリングをすることで、参加者同士、観客の気づきや共感が促進されます。他の人の考えや感じ方から、これまでになかった新しい気づきを得ることができます。また、その時の自分の考えや感情を言葉にすることでで感情の浄化や 認知の変化などが起りやすくなります。
ロールプレイングの基本的技法
- 二重自我法(ダブリング)
参加者のそばでその人と同じような言動を取ります。この役の人をダブルといいます。ダブルは参加者を補助したりリードする役割になります。 - 役割交換法
参加者の役割を入れ替え交換して参加します。この方法を取り入れることで自分以外の考えや感情の理解が促進されます。 - 場面転換法
最初に取り組んだ場面での改善や参加者の相互理解が進んできたら、必要に 応じて別の場面での取り組みを行い応用力を高めていきます。