心をフルネスに導く要素
自分の心の状態は自分で決めることができます。
そのためには心の状態に影響を与える要素を上手に使う必要があります。
心の状態に影響を与える要素とは、認知の癖、体の状態(表情、体調、姿勢など)、行動の癖(態度、言葉の使い方)、獲得スキル、感情・感覚回路の強度、防衛策(考えや行動の癖に含まれる)です。
ほとんどの人はこれらを環境、出来事、他者から受けた心の状態を表現するために使ったり、それによって起こった結果だと受け入れてしまいます。
しかし、それでは外部要素(環境、出来事、他者)に反応しているだけです。
外部要素に自分の心を支配されているということを意味します。
考え方の癖が心の状態(感情)を決めるのです。
「好き」というアクティベーションスキル
心がフルネスな状態を強化・安定させるためには「好き」という感情が重要です。
この感情はフルネスの基本にある重要な感情なのです。
嫌いなことばかりを嫌いな人たちと続けていると、セルフイメージがドンドン小さくなってアンフルネスになってきます。
反対に大好きなことを大好きな仲間としているとセルフイメージがドンドン大きくなってフルネスなっていきます。
「好き」という感情をたくさん使うことでセルフイメージを大きくなってフルネスになりやすくなっていくので、フルネスに自分を導き、それを維持したいなら「好き」という感情をたくさん感じるためのスキルを磨いて、できるだけたくさん「好き」という感情を感じられるようになっていきましょう。
しかし、「好き」という感情を常に感じ続けることは、とても難しいものです。なぜなら、「好き」と「得意」が一致しないことも多いからです。
- 勉強が好き → 成績が悪い → 評価されない
- スポーツが好き → 運動音痴 → 評価されない
「評価されない」ことが続くと、「好きなこと」より「得意なこと」を選ぶようになっていきます。
人は評価されることで得意なことを好きなことだと感じやすくなるのです。
ですが「得意なこと」ばかり選択しているとアンフルネスに陥りやすくなってしまいます。
なぜなら評価されたりした時にしかフルネスになれなくなってしまうからです。
望んでいた結果を得られないと、すべてを無駄に感じてしまうのです。
そして後悔し、自分を責めてアンフルネスの中にはまり込んでいくのです。
「評価されるための結果を得るための選択」をし続けることは、「結果を得られない時」に強烈なアンフルネスを感じるばかりか、日常的にフルネスを感じる時間が短くなってしまうことを意味します。評価される結果だけでなく、「好き」という感情を基準に選択することも取り入れていくことで、結果が出てもでなくても心をフルネスに保ちやすくなるのです。
結果が伴わなかった時でも、その過程でフルネスをを十分に感じているので、アンフルネスにとらわれにくくなるのです。
以下のことについて考えてみてください。
- 自分が好きなものはハッキリとしていますか?
- 人からの評価や結果ばかり気にしていませんか?
- 望んだ結果が得られなかったとしても、それをすることでフルネスな感覚を得られると思いますか?
- 普段から好きなこと」について考えたり、触れたりする時間を大事にしていますか?
- 「好きなこと」をする喜びを誰かと「シェア」していますか?
また、「好き」をたくさん経験するためには「好き」を増やすことが必要です。
同じ状況、出来事であっても、同じ人と接しても、欠点、悪い所、損したことなどのネガティブな側面を探す癖を持っていると「嫌い」の感情がドンドン増えていってしまいます。
しかし、ネガティブな側面とポジティブな側面は必ずセットになっていますので、「好き」という感情を沢山味わうためには、「ポジティブな側面に意識が向ける」アクティベーションスキルを向上させていくことが大切です。
例えば
「結婚」
- ネガティブな側面
結婚する前は自由にお金を使えていたのに、お小遣い制になって自由に買い物ができない - ポジティブな側面
家に帰ると明かりがついている。毎朝大好きな妻の笑顔が見れる。
「優柔不断な人」
- ネガティブな側面
行動が遅い、決断できない - ポジティブな側面
人の気持ちを良く考える、慎重、
といったことです。
「ポジティブな側面に意識が向ける」スキルが向上すれば、自分の意志でポジティブな側面に目を向けるという選択がしやすくなるので、「好き」なもの、「好き」な人が増えて、「好き」と感じるチャンス増加します。
ネガティブな側面を1つみつけたら、ポジティブな側面を2つ〜3つは探す習慣を身につけましょう。
ポジティブな側面をたくさん見つけて、「好き」という感情を感じる感覚回路が鍛えられると「好き」という感情が強くなるとともに、感じやすくなっていきます。結果的に自分をフルネスに導くセルフカレッジ力が高くなって、フルネスを常態化していくことにつながっていきます。