インフルーエンスパワー

自分の周囲の人間、自分が関わる組織の人間の力を最大限に引き出し最高のパフォーマンスを残すためには、自分がフルネスな状態を維持できるだけでなく、自分の周囲や自分が関わる組織の人間をフルネスに導いていく必要があります。

アクティベーションスキルには自分自身をフルネスにするセルフカレッジのスキルだけではなく、周りをフルネスに導くインフルーエンスパワーというスキルも存在するので、ここからはインフルーエンスパワーについて検討していきたいと思います。

行動力というアクティベーションスキル

外部の情報を視覚、聴覚、身体感覚を通して受け取り、受け取った情報に自分なりの意味をつけて判断・予測することで心の状態が変化します。視覚情報、聴覚情報、身体感覚情報のどれが優勢かは人によって異なりますが、視覚情報が優先する人はかなり多いようです。視覚情報から強い影響を受ける人はとても多いということです。

視覚情報から強い影響を受ける人が多いわけですから、自分の行動を見せることは周囲にとても強力な影響を受ける人は多いのです。言葉・権威(強制力)によって周囲に影響を与えるのではなく、自分の行動(態度・生き方)を見せることは周囲へのインフルーエンス・パワーを生み出しやすいのです。

外部情報と心の状態

言葉を投げ掛けるだけでは人の心は動きません。まして立場を利用したり、権威や罰などによる強制力は周囲をアンフルネスにするだけです。

言っていることがいくら正しくても、周囲の心の状態をアンフルネスにしてしまっては高いパフォーマンスを引き出すことはできません。自分の行動を周囲に見せることで「行動力」というアクティベーションスキルを使って周囲の視覚情報に訴えかけて周囲をフルネス導いていきましょう。

言葉だけで、あるいは立場や体罰による強制力によって周囲に影響を与えようとすると、周囲は深刻なアンフルネスに陥ってしまいます。自分自身の言動が一致しなかったり、強制力によって無理やり人を動かしたとしても、周囲の最高のパフォーマンス引き出すことはできないのです。どんなにためになることを伝えても、どんなに正しいことを伝えても、「行動」というアクティベーションスキルが伴わない人は周囲をフルネスに導くことはできません。

注意しなければならないことは「人は間違う」ということです。どれだけ正しいことをしようとしても間違ってしまうということです。大切なことは「完璧であること」や「間違わないこと」ではなく「自分と自分の行動を絶えず見つめなおして成長し続けること」です。

自分が目指すものを伝え、それを目指して自分自身が行動し、上手くいかなければ自分と自分の行動を見つめ直し、改善し、成長していくという一連の流れが、「行動力」というアクティベーションスキルです。自分の行動(態度、生き方)を周囲に見せ、それを見たものがフルネスを感じる行動をすることが大切です。(鏡の法則)