ワーク17の準備:「マインドフルネスについて知っておこう」
ステップ5ではマインドフルネスについて理解していきましょう。
セルフモニタリングを上手く出来なかった人の多くはマインドフルネスのスキルが上達することでセルフモニタリングも上手にできるようになっていくでしょう。
マインドフルネスとは環境や自分の反応の変化にその瞬間、その瞬間に気付き(モニタリング)意識を向け、それを評価、判断、批判、否定せずに優しく受け止め、興味を持って味わって優しく手放すことをいいます。
とても感覚的なことなのでわかりにくいかもしれませんが、これができるようになることで体験から起こる感情に巻き込まれないで、客観的にその体験を眺めることができるようになっていきます。
最初は理解しにくいかもしれませんが、ご紹介するワークに取り組んで体験を積み重ねるうちに「ああ、そういうことか!!」とわかってくると思います。
理解するのではなく感覚的に感じ取ることを目指してください。
マインドフルネスの基本原則
- 自分の体験に巻き込まれないで自分の体験を眺められること
やり方1:その経験を評価、判断、批判、否定しないこと
やり方2:もう一人の自分として自分を眺めること - 自分の体験を興味を持って、優しく観察します。
厳しく批判したり、突き放したりせず、「この体験はどんなものなんだろう?」と興味を持って優しく観察すること - 自分の体験を「あるがまま」に受け止め、コントロールしようとしないこと
ネガティブな体験は早く終わらせたいと考えてしまうものですが、その体験を短くしようとしたり、長引かせようとしたり、弱めようとしたり、強めようとしたりはしないこと
もし、そうしたいという考えが浮かんできたら「そう思ったんだなぁ〜」と第三者的に受け止めてみること - 自分の経験が消えるまで眺め、受け止め、味わって、消えていくときに「さよなら」を告げること。
今の段階で「マインドフルネスの基本原則」がよく分からないと感じても大丈夫です。
ご紹介するワークを1つずつこなしてやり終えたあとに、「マインドフルネスの基本原則」をもう一度見直してみると「へぇ〜、そういうことなんだぁ」と感じるはずです。
人は絶えず判断や評価をしながら生きています。
ですからそれをせずに体験を眺め観察するのはとても難しい作業だと感じるかもしれません。
しかし、感情に巻き込まれずに自分自身の経験を観察することができるようになることで人生は大きく変わるはずです。
自動車の免許を取るのは一苦労ですが、自動車の免許を取った人は生活スタイルが大きく変化するものです。
マインドフルネスのスキルも同じように自分の生活スタイル、人生に大きな影響を与えてくれることでしょう。慌てず、じっくりと取り組んでいきましょう。
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