気づきと実践が大切
毎日の生活の中で繰り返し浮かぶ考えは、これまでのその人の体験の中で生まれ、「癖」として強固に習慣化しているので、アドバイスする程度で変化するものではありません。
癖として定着した思考を変化させるには、
- 本人が自分の思考の癖や特徴に気づいて受け入れること
- 思考の癖が気分や感情、現在抱えている悩みや問題に強く影響していることを理解し受け入れること
- 思考の合理性/妥当性を再検討して、実際の生活の中で検証しながら現状に適した新しい考え方を定着させるための取り組みを繰り返し実験していくこと
- 新しい考えや取り組みを生活の中で積極的に活用しながら、その有効性を確認、実感していくこと
ことが必要です。
認知行動療法では認知を変化させるための流れ
- 自分の思考に気づく
- 整理する(再検討する)
- 新しい考え方を探す
- 新しい考え方を実践する
- 新しい考え方が生み出すこれまでとは違うペターンや結果を経験する
というステップを一歩一歩確実に進んでいく事ことが大切です。
認知行動療法で認知を変化させるためのポイント
- 新しい考え方を「信じ込もうとする」ではなく、新しい考え方に「気づき」、「実践する」こと
- 楽観的思考、ポジティブシンキングを覚えるのではなく、状況に即した思考のパターンを増やし、柔軟で多様性に富んだ思考、行動パターンを身につけること
- カウンセラ―が提示する考え方やスキルを無理やり受け入れるのでははなく、現在の思考パターンを脱却するための道標として、参考にして自ら実践していくこと
- 疑問や不安などを残さないようにカウンセラーに自分の意見や考えを伝えること
- 「気づく」「考える」「見つける」「実践する」ことを積極的に支援者(カウンセラーなど)と一緒に喜びあえる関係を育てていくこと
流れとポイントを理解したら、「繰り返し」と「継続」が大切です。
自分一人でできないときはカウンセラーなど専門家に頼ってみましょう。