ストレス体験に気づくこと
ステップ4のテーマは認知行動療法のセルフモニタリングです。セルフモニタリングとは自己観察のことです。
ストレスに上手に対処するために初期段階で重要なことは「自分のストレス体験を客観的に観察し、何が起きているのかをよく理解すること」です。
自分のストレス体験をじっくりと観察し理解することで適切なストレスコーピング(ストレスへの意図的な対処)を選択することができるようになるからです。
認知行動療法でセルフモニタリングを行う場合、1.環境、2.認知、3.感情、4.身体、5.行動という5つの分野から「自分に起きていること」をきめ細かく観察していきます。
ただし、セルフモニタリングを行うにしても「これが自分のストレス体験だった」と気づくことができなければセルフモニタリングをすることができません。
ですから、セルフモニタリングの最初のステップは「自分のストレス体験に気づくこと」になります。
ストレスの大小に関わらずそれがストレス体験に気づけるようになっていきましょう。
ワーク7で外在化したストレス体験を使ってワーク8を行ってみましょう。
ワーク8:「ストレスの再体験をする」
ワーク7で外在化したストレス体験を改めて読み直してみてください。
そして再体験してみましょう。
その時見たもの、聞こえた音、体の感覚思い出しながらイメージを使って丁寧に思い出してみましょう。
ストレスを再体験することで嫌な感じ、辛い感じが出てくると思いますがそれをモニタリングしながら整理していきましょう。
ただし、ストレス体験が辛すぎて耐えられそうにないと感じる場合は、題材にするストレス体験をもっと程度の軽いものに差し替えてください。
大切なことは無理をしないことです。
ストレスコーピングスキルが向上してこれば、今はとても向き合えないと感じるストレス体験とも向き合えるようになっていきます。
どうしても自分のストレス体験を使うことができなければ、他人のストレス体験を聞いてそれをモニタリングするところから始めてみてください。
まずはセルフモニタリングの仕方を理解するところからスタートしてください。