スキーマ(判断の基礎基準)を修正する価値を確認しよう
スキーマを修正しようとすると強い抵抗が生じます。
スキーマ修正への強い抵抗
- 認知的、感情的な回避(保護ベルト)
- 重要な記憶が思い出せない
- 解離(現実感を伴わない)
- スキーマの埋め合わせ
- スキーマの回避
- 修正の回避
- ネガティブな感情が湧き上がる etc
スキーマは自分を守るためにつくりあげてきたものですから、それを修正するのは自分をさらけ出すことになるため強い恐怖や不安といってネガティブな感情が伴うのです。
一度スキーマが出来上がってしまうと、長い年月をかけてスキーマに合致する情報を集めつづけてしまうので、スキーマは継続的に強化されています。ですから、あるスキーマのために辛い思いをしていることがわかっていても、それが正しいと信じてしまいます。
しかし勇気をもって取り組めば、他のあらゆる思考と同じようにスキーマを明確化し、向き合い、現実と検証しながら再検討することができます。現在のスキーマを他スキーマに置き換えられるようになっていきます。
新しいスキーマを現実的な生活の中でテストして新しいスキーマに合致する情報を集めることで、新しいスキーマを定着させていくことができます。
スキーマへの取り組みを継続するには修正のための強いモチベーションが必要です。修正することで得られる利益をシッカリと確信することでモチベーションを強化していくのです。
練習方法
- 「スキーマを修正する価値を確認する」を使用してスキーマを書き出しましょう。
- 1のスキーマの修正によって生じる利益と不利益を検討しましょう。
- スキーマがどんな時に活性化されるかを明確にしましょう。
- スキーマが活性化された時、どんな事を感じたり考えたりしやすいのかを明確にしましょう。
- 望ましいスキーマを考えてみましょう。
スキーマを擬人化して敵対する相手と考えてみましょう・・「スキーマがそ言ってくるんだ」
スキーマを顕在意識の中で扱うことは十分に可能です。次の点について、良く考えてみてください。
取組について
- スキーマを修正するために認知療法を使って論理的に取り組めます。
- スキーマを修正することを決断し認知療法の技法を自助的に、継続的に使用することで大きな効果が期待できます。
- スキーマを修正する取り組みを積極的に行い、スキーマを検討しスキーマに反する行動をとることを継続的に行うことで大きな効果が期待できます。
スキーマを修正する困難に圧倒されて無力感を抱いてしまう人もいるかもしれません。「自分の考えを変えていこうと言う事が非現実的だ」と考えてしまうかもしれません。しかし目標は性格を変えることではなく、スキーマが性格に与える影響を軽減するのが目的なのです。自分はそのままあり続けます。