認知行動療法
認知行動療法で用いるテクニックをマスターして、自分の意志で望んだ自分になっていきましょう。認知行動療法には潜在意識に影響を与え自分の望んだ自分になっていくためのテクニックが沢山存在します。テクニックですから繰り返し、繰り返し練習して自分のスキルとして定着させる必要はありますが、使いこなせば効果は抜群です。テクニックについて知り繰り返し練習することで自分が望んだ自分になっていきましょう!!
代替思考の案出シート
自動思考の同定シートなどを使って感情が変化する時の自動思考をキャッチできるようになったら、その感情を和らげるため(ネガティブな感情の時)に思考やイメージを置き換えていきます。(イメージの置き換えについては別途解説)
同じ場面でどんな思考ができたのか、どんな思考に置き換えたらネガティブな気分が和らぐかを検討し見つける練習をします。始めは以前説明したブレイン・ストーミング(質より量/後から判定)を使ってできるだけ沢山の思考を出していくと良いと思いますが、慣れないうちはどうしても過去の自分の思考パターンをもとにした同じタイプの思考が出やすくなるでしょう。
新たな思考を見つけ出すための質問
以下の質問を自分に問いかけて答えてみましょう。
- 自動思考がそのとおりであるとの事実や根拠(理由)は?
事実や根拠を書き出した後に、客観的に見て本当に事実なのか、論理的な根拠なのか、他の人に説明して納得させることができるのかなどを考えてみてください。 - 自動思考に反する事実や根拠(理由)は?
自動思考が事実でないという事実や根拠はありませんか?
例えば、「あの人が怒るのは私が嫌いだからだ」という思考が浮かんだ時、過去を思い出すと「あの人から声をかけてくれることが多い」「あの人は誰にでも厳しい」など自動思考と相反する事実や反証があるかも知れません。良く考えてみてください。 - 自動思考を信じる事のメリットは? 自動思考を信じる事のデメリットは?
自動思考が事実である場合もありますが、例えば人の心の中、未来、過去の認識など100%確実に自動思考通りだということは稀です。
その自動思考を信じることで今自分にはどんなことが起こっていますか?そう考えることは、自分にとって良いことを引き寄せますか?望まない結果を引き寄せますか?考えてみましょう。
この2つはセットで考えてみましょう。 - 最悪の場合どんな事になる可能性があるか? 奇跡が起きたら、どんなすばらしいことになるか? 現実にはどんな事になりそうか?
この3つはセットで考えてみましょう。
自動思考に2分割思考といわれるものがあります。
「勝つか負けるか」「正義か悪か」といった具合に物事を2つのパターンに大別しどちらかに属すると考えてしまう思考です。
最悪の状態、最善の状態の両方を先に考えてから、現実的な出来事を考えると冷静に、論理的に考えやすくなります。 - 以前、似たような経験をした時、どんな対処をしたか?
人は生きてくる中で色々な問題に出会い、対処し、乗り越えていきます。
忘れているけれども、良く思い出すと過去に同じような問題にうまく対処した出来事があるかもしれません。良く思い出してみましょう。 - 他の人なら、この状況に対してどのようなことをするだろうか?
- 自分以外の人、尊敬する人、あんな風になれたらいいなという人、大好きな友達、役者、歴史上の人物など自分以外の人なら同じ状況でどんなふうに考え、どんな行動をとったでしょうか?考えてみましょう。
- この状況に対して、どんな事ができそうか?
完全に解決できる方法でなくても良いです。些細なことでも今できることはありませんか?
それをすることで次にするべきことが見つかるかもしれません。 - もし、その状況に置かれたのが友人(自分の子、大切な人)だったら、何といってあげたいか?
自分が大切に思う人が悩んでいたら、何とか苦しさを、悲しみを和らげてあげたいと思うものです。
もし、今の自分の状況に大切な人がおかれ、苦しんでいたら、悲しんでいたら・・どんなふうに言葉をかけてあげますか? - 自分自身に対して、どんな事を言ってあげたいか?
座右の銘、人生で大切にしたいもの色々考えたうえで、自分に言葉をかけてあげてください。あなたに声をかけてあげるとしたらどんなことを言ってあげたいですか?
こうした質問に1つずつ考え、答えていくことで思考の幅が広がっていきます。
もちろん、過去自分の思考パターン以外の思考を見つける方法は他にもたくさんあります。今後はそうした新しい思考パターン獲得の方法もご紹介していきます。