回避行動とは
恐怖の明確な対象や不安の象徴があると、それに遭遇する事を自らさけるようになります。これを回避行動と言います。
一度、大きなパニック(精神的、肉体的動揺)を経験すると、それを再度体験する事を極端に恐れるようになってしまいます。
恐怖の対象や不安の象徴に接近する事、あるいは接近することを想像するだけで、身体的なトラブルが生じるようになってしまいます。
対象へ接近する事ができなくなる事で、2次的で深刻な問題を引き起こしてしまいます。(外出できない、買い物に出かけられない、電車に乗れないなど)
回避行動には、
- 能動的回避
- 受動的回避
の2種類があります。
能動的回避というのは、恐怖の対象や不安の象徴を見つけたら、積極的な行動(電車通勤を自転車通勤に返るなど)してパニック状態を回避したり、防ごうとする事です。
これに対して、受動的回避は、恐怖や不安の対象を遭遇しないようにするために活動をしなくなる事です。(部屋から出ないなど)
上図は回避行動の仕組みを示しています。
回避行動も三項随伴性の仕組みでとらえられることが分かります。
ここで問題になるのは、回避行動そのものが回避という行動の強化因子になっている事です。
強化となる効果・結果とは、
- 不安や恐怖の対象が引き起こす刺激・状況が遠ざかる事
- 内面の恐怖や不安感情の大きな低下(安堵感)です。これを繰り返す事で、負の強化が繰り返され、回避行動が定着してしまいます。