「聞く」と「理解する」に集中してみよう

話すことが苦手だという人の多くは相手に良い印象を与えることに意識が向いていて、会話中に「今の言葉どう思ったのかな?」「嫌な気分にさせちゃったかな?」 etc・・などを考えている人が多いようです。つまり、相手の様子を観察して考えを読み取りながら、どう振る舞って何を話したせば良いかを考えながら話を聞いているのです。

 コミュニケーションの様々な要素、聞く・理解する・観察する・考える・話す・読み取るを一度に行おうとしているということす。

幼い頃から人と関わることが好きでコミュニケーションスキルを高める機会が多かった人であれば、あるいはコミュニケーションをスキルとして学び習得してきた人であれば、コミュニケーションの様々な要素を一度に行うことができるでしょうが、一般の人は、ましてやこれまでコミュニケーションを苦手だと感じてコミュニケーション機会を避けてきた人にとっては、それらを同時に行うことはかなり難しいことでしょう。

複雑なことを一生懸命しているため意識が分散してしまうだけでなく、多くの場合、間違って相手の意図を読み取って動揺することで、相手の話を聞く余裕がなくなってしまいます。その結果、相手の話の内容を十分に理解できなくなって会話のいとぐちが見つからなくなってしまったり、的外れなことを口にして困ってしまうのです。

最終的には「聞く」「理解する」「観察する」「考える」「話す」「読み取る」という6つの作業を同時に行えるようになれれば良いのですが、かなり高度な作業なので、基礎からしっかり練習してスキルとして身につけていくことを考えましょう。

階段を上る・ステップアップ

コミュニケーションを苦手だという人は、これまでコミュニケーションの経験が上手な人と比べて圧倒的に少いため高度な作業はまだできないのです。

まずはコミュニケーションの基礎、「聞く」と「理解する」というスキルをシッカリと身につけることに集中してください。相手の言葉に興味を持って耳を傾け、相槌を使って聞いていることを伝え、話を受け入れ、言葉の意味を理解することに集中しましょう。ただし、この作業をしっかりと行うときっと気づくはずです。「聞く」と「理解する」に意識を集中していくと、相手の話している内容が理解できるようになるので、不思議と聞きたいことが出てきて、会話が盛り上がり始めるということ・・・。