コミュニケーション基本の基本

コミュニケーションは、その「スキル」や「能力」高さによって、その質(快適さ、心地よさ、相互理解)などが決まるものだと思っている人は少なくないようです。もちろんコミュニケーションの「スキル」や「能力」高さは、コミュニケーションの質に大きな影響を与えます。しかし、その質を高めるために「スキル」や「能力」高さより、もっと基本的で大切なことがあります。

人を避ければ避けられる

人は知らないものを怖がり避けようとします。それがどんなもので、自分にとって安全なのか危険なのかがわからないからです。

もしそれを受け入れたあと危険なものだと気付いたら傷ついたり命を落としてしまうかもしれません。ですから知らないものに接する時、人は嫌悪感を生み出したり攻撃的な感情を作り出して、それを避けたり遠ざけて危険を回避しようとするのです。そうやって3百万年以上もの長い間、人は命を繋いで生き残ってきたのです。

避けることで起こる悪循環

しかし過去に人間関係で傷ついた経験がある人は「自分に原因がある」と思い込んだり、「また傷つくのでは?」という恐怖心から積極的に人と関われなくなったり、人を避けたり自分を出さなくなってしまいます。そうなると周囲の人たちから余計に避けられ遠ざけられて、さらに自分を責めたり傷ついて人が怖くなって人と関わることがさらに難しくなってしまいます。人と関わる機会がさらに減少してしまうのでコミュニケーションスキルの向上の機会が減少し、コミュニケーションスキルの不足による対人関係の傷つき体験が増加してしまいます。人は知らないものを怖がる

自分を知ってもらうこと

こうした悪循環が起こらないように自分を知ってもらうということもコミュニケーションスキルの基礎の1つだということを覚えておきましょう。

話が面白い、流暢に話ができるといった話術以前に、「相手に安心感」を与えられる存在になりましょう。相手に安心感を与える方法を覚えていくことがコミュニケーションスキル向上の第一歩なのです。