「与える」というアクティベーションスキル

人は何かをもらうと嬉しくなってフルネスに傾くものです。
だからいつも何かを欲しいと願っていて、「もらうこと」にばかり意識を向けてしまいがちです。
しかし「もらうこと」に意識が向いていると、心の状態を他人に左右されてしまいます。

何かを「くれる」か「くれない」かは相手が決めることなので自分ではコントロールできないからです。
相手がくれればフルネスになり、くれなければアンフルネスになるので、自分の心の状態を相手が決めることになってしまいます。
「あの人がくれないからアンフルネスなんだ」「あの人がもっとくれればフルネスになれるのに」と、相手の態度に絶えず影響を受けるので心の状態は安定してくれません。

「もらうこと」から「与えること」に意識を移そう

動物と人間が違うところは自分の意志で思考や行動を選択できることです。
自分の意思で「もらうこと」から「与えること」に意識を向けましょう。
人間は「与える」ことでもフルネスになれるからです。「与える」ことで心をフルネスに導きましょう。

素敵なプレゼントをもらえば大抵の人はフルネスになれるでしょう。
しかしプレゼントをしたりプレゼントを選んで相手の笑顔を創造するだけでもフルネスになれるのです。
人に何かを「与える」と相手が喜んだ分だけ、あるいはそれ以上に自分も喜べるのです。

与えたことで何かが返ってくるからではなく、「与えることそのもの」が人の心をフルネスに導いてくれるのです。
与えることたエネルギーは増幅して返ってくるのです。

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何か(物、行為など)をあげた時「感謝されなかった」「お礼をもらえなかった」とネガティブな気持ちになる人もいるかもしれません。
しかし「感謝される」「お礼をされる」という結果が返ってこなくても、プレゼントを選んで相手の笑顔を創造している時に、すでに素敵な経験をしているのです。
相手が喜ぶ姿を想像しワクワク、ドキドキするという時間を受け取っていることを忘れていなければ、その経験からフルネスを分けてもらって、次は喜んでもらえるような工夫をして、もっとたくさんのフルネスを分けてもらえば良いのです。
ポジティブな感覚をたくさん使うことで人はよりその感覚が強化されフルネスになりやすくなっていくのですから、そのポジティブな感覚を使うことができたことに目を向けていきましょう。

プレゼント・フォー・ユー

「与える」か「与えないか」はどんな時でも自分の意志で決めることができます。
つまり「与える」ことに意識を向けるということは、自分の心の状態を自分でコントロールすることができるということなのです。
「与えること」でポジティブな感覚をたくさん使うことができるということを知っていれば、結果を意識せずに人に与えることができるでしょう。

さらに「与える」ことは自己肯定感も育んでくれますので、フルネスのベースである自己肯定感を強化し、より強く、より安定したフルネスを作り出すことができるようになっていきます。
また「与える」というアクティベーションスキルの「与える」は、物質的なプレゼントばかりではありません。
「いたわりや励ましの言葉」「愛情や思いやり」「知識やスキル」など様々なものがあります。
ですから自分が人に何を与えることができるのかをよく知っていること、人に何かを与えられるように、自分自身が向上し続ける態度も大切なことだということも忘れないでください。