大切なことは自分の心の変化を繊細に感じ取れるということ。この作業はとても重要です。そのためのスキルを磨きましょう。

体の状態と同じで「深刻なレベル」まで陥ってからでは、回復するたまでの時間が長くなるだけでなく、手間のかかる対処も必要になってしまいます。その間パフォーマンスは低下して、できないことが増えてしまいます。

例えば「少し疲労が溜まったな」と気づいたら、すぐに消化が良いものを食べるようにしたり、くつろぐ時間を取るようにできれば、免疫力を回復させて病気を予防できますが、その疲労に気づけないと免疫力の低下が進んで、風邪にかかって体調を崩してしまう確率が上昇します。

もしガンや脳卒中などの大きな病気になってしまったら、社会復帰に時間がかかるだけでなく、最悪、死を意識しなくてはいけない状態になるかもしれません。

心の状態を意識する習慣が大切

自分の心の状態に意識を向ける習慣を身につけましょう。慣れてくれば意識しなくてもできるようになりますが、最初は1時間毎に自分の心の状態(フルネス度)をチェックする練習をしてみましょう。

「~終わったら」「~してから」ではなく、一定時間ごとに自分の心の状態に意識を向けて感じ取る練習です。
そうすることで、次第に意識しなくても自分の心の状態の変化を繊細に感んじとって、早めにセルフカレッジができるようになっていきます。

やり方

フルネス度チェック表記入例

※自分の心を時間区切りで見つめて自分の状態に気づきましょう。色々なフルネスを見つけましょう。

1日を1時間毎区切って、起床から就寝までフルネス度を「チェック表」に書き込んでいきましょう。フルネス度を0%〜100%評価して該当するレベルにマークを入れます。

最初は難しいと感じるかもしれませんが、数値化して書き込むことが大切です。心の状態を数値化して把握できるようになることで、些細な変化を感じ取れるようになっていくからです。

心の状態は15分〜20分程度で絶えず変化しています。1時間ごとのチェックがストレスにならない人は15分〜20分ごとにチェックしてみましょう。

反対に1時間毎のチェックが負担に感じる場合は、午前、午後、夕方、夜など3時間程度の大きなサイクルで区切ってスタートしてみましょう。慣れてこれば負担に感じることがなくなってきますので、少しずつサイクルを短くしていきましょう。

マークしたところに出来事や思考を書き込んでいきましょう。それらをその外部要素(環境、出来事、他者)と結び付けて気づいたことを書き込んでいきましょう。

この作業を通して1日の心の状態の変化の存在を意識できるようになっていきましょう。心の状態が刻々と変化して、フルネスに傾いたりアンフルネスに傾いたりしていることを感じ取れるようになってほしいのです。

そして、その外部要素の存在に意識を向けてみましょう。その際、心の状態の変化と外部要素の関係性について考えてみてください。

色鉛筆を用意しましょう。時間ごとに記録したマークを、それぞれのフルネス度にふさわしいと思う色で塗っていきましょう。この作業を通して気づいていただきたいのは、フルネス度にも色々あるということです。もちろん、アンフルネスにも色々なアンフルネスが存在するということです。

フルネスは状況に即した良い心の状態ですから、様々なフルネスが存在します。これが分かってくると、アンフルネスに支配されたまま自分を放っておくのではなく、色(状況や意識するもの)を変えて、その状況でのフルネスを作り出せるようになっていきます。

それこそがセルフカレッジというアクティベーションスキルです。

メンタルタフネスはメンタルトレーニングで実現できます。
心の強さ≠生まれ持った性格 → 心の強さ=スキル+身につけた考え方
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