新しい判断の基礎基準
人生は選択の連続です。
そして、その選択が招いた結果について満足できなかったという経験も多いのではないでしょうか?
もし、その時、判断の基礎になる基準が違っていたらどうなっていたでしょうか?
入ってくる情報、思考、行動が変わり、全く違う選択をしていたのではないでしょうか?
そして今とは違った人生を歩んでいたのではないでしょうか?
例えば、
人は必ず裏切る → 味方になってくれる人もいる
世の中は厳しい → 世の中は厳しいが対処の仕方で状況は変えられる
自分はダメな人間だ → 自分には人より劣っているところもあるが、良い面も沢山ある
これまでの選択や経験は、自分がの判断の基礎基準から生まれた思考や行動によって起きたのです。
- もし判断の基礎基準が違うものだったら、どんな選択や経験をしていたでしょうか?
- もし判断の基礎基準が違うものになったら、今後の選択や経験はどう変わるのでしょうか?
を考えることで認知行動療法に取り組み、現在の判断の基礎基準やそれに付随する考えや行動について見直すことができるのです。
これまでの判断の基礎基準やそれに付随する考えや行動が変化することで、今後の人生がより豊かなものになっていくということを理解することが認知行動療法に取り組むためのモチベーションの維持につながるでしょう。
現在の判断の基礎基準は過去の経験から学習されたものですから、それらを点検することで見直し、今の自分に役に立つ基準へと再学習することができるのです。
認知行動療法の様々な技法を使いこなすスキルを身につけることで自分が望む判断の基礎基準を再学習して身につける事が可能なのです。
以下の事について検討してみましょう
- 人は自分の判断の基礎基準に基づいて自分や周りの世界を評価しています。
自分に入って来る様々な情報は、それらによって選択された限定的なものです。 - 自分の判断の基礎基準が、別のものだったら、これまでの選択や経験はどうなっていたでしょうか?
別の選択をしていたのではありませんか? - もし、別の選択をしていたら、全く別の経験をしていたのではありませんか?
学校や職場、友人関係や結婚や恋愛、食生活、健康、運動、飲酒、金銭、ライフスタイルなど様々な場面での選択について考えて見ましょう。
- 人は自分独自の判断の基礎基準によって情報を選択しています。そして、その情報に基づいて判断・選択してして経験を積みむのです。
判断の基礎基準が思考、行動、選択の決めているので、判断の基礎基準は実現してしまいます。(自己成就予言)のように機能します。
私は嫌われる → 目を合わせて話ができない → 相手からよそよそしい(生意気)などと思われる → 本当に嫌われる - もし、両親や学校の先生、友人が、もっと自分を信頼してサポートしてくれる人だったら、現在と同じ思考、行動をとったでしょうか?全く別の思考、行動をとっていたのではありませんか?
認知行動療法に取り組む価値を確認してみよう
- 「認知行動療法に取り組む価値を確認してみよう」を利用して、新しい判断の基礎基準を受け入れることができたら、どれほど人生が違っていたかを検討してみましょう。
- いくつかの新しい判断の価値基準について検討してみましょう。
過去を思い出すと後悔や自己批判に飲み込まれてしまう人もいるかもしれません。
そんな人は過去を振り返って後悔するために、検討しているのではないという事を、もう一度確認してみてください。
検討の目的は、判断の基礎基準がどれほど強力に自分の人生に影響を与えているかを理解し、認知行動療法により新しい判断の価値基準を受け入れることで、今後の人生を望ましいものに変えていく力を産み出すことなのです。
大切なことは、新しい判断の基礎基準を受け入れる過程で、過去と同じ選択や経験を繰り返さないためにはどうすれば良いかに焦点を当ていくことです。
現在の判断の基礎基準:僕は変な人だ新しい判断の基礎基準:僕は個性的で世界で唯一の人だ | ||
分野・選択・行動 |
今はどうなっていますか? |
新しい判断の基礎基準だったらどうなりますか? |
家族との関係 |
なんで僕なんか産んだんだ!(不仲) | 産んでくれてありがとう(仲良し) |
学校 |
いつも一人 | 気の合う仲間が数人いた |
仕事の選択や実績 |
成り行きで選んでなんとかこなしている | 自分を活かせる仕事を探し充実している |
収入/お金の使い方 |
自分の欲しいものを買う | 自分に役に立つものを買う |
社会的評価/ステータス |
さえないおじさん | 仕事が楽しくて出世、やり手だと言われる |
興味 |
自分のことと明日の生活 | 家族や友人、社会奉仕にも興味が有る |
チャレンジ |
無理はしない、できないことは最初から手を出さない | ワクワクすることを探しどんどんチャレンジ |
人間関係 |
緊張して本音を言えない | 自然体。自分の思いを言葉にして伝えられる |
友情 |
なんとなく会社の同僚と付き合っている | 熱い思いを語り合うワクワクできる仲間がいる |
恋愛/結婚 |
なんとなく付き合ってなんとなく結婚 | 失敗もしたけど一生懸命恋愛し、大切な人とめぐり合った |
飲酒・喫煙・過食・買い物などへの依存 |
ストレス発散の晩酌、タバコはやめられない | 人と盛り上がるときはパッと飲んで楽しむ。タバコは吸わない。 |
余暇の過ごし方/趣味など |
一人でゲームをする | 行きたいところが山ほどあるので旅行に行く |
住まい/暮らし |
親と同居している | 仕事の都合で海外赴任 |
健康/身体 |
食べ過ぎで太り気味、運動はしない | 趣味でトライアスロン |
心の状態 |
憂鬱な気分が続く | 毎日が爽快で楽しい、ワクワクする |
【気づいたこと】判断の基礎基準が変わると浮かんでくる考えや行動、選択が変わり経験が大きく変化する。経験が変わると人の感じ方や好みも変わり、全く違った思考や行動を選択するようになっていくと思う。難しいチャレンジかもしれないが、判断の基礎基準を見直すための負担は人生において大きな価値がある。 |