強すぎる感情的理由付け(感情的推論)を調整しよう
感情的理由付け(感情的推論)
- その時の気分や感情に基づいて現実を解釈する事
人が物事を判断する理由には大きく分けて2つあります。「感情的理由」と「論理的理由」です。感情的理由づけは、論理を無視して感情的な理由に偏って判断する癖のことをいいます。
感情的理由づけはポジティブにも働きますし、ネガティブにも働きます。例えば、自分の子供はいつも失敗ばかり・・・でも感情的理由づけによって、「大丈夫、きっとうまくやれる」とと信じていると、子供はその期待に応えて大きな成長を遂げたります。
反対に子供がどれだけ頑張っていても、「俺の子供なんだ。所詮は大したことない」と信じていると、喧嘩になったり、心が離れてしまったり・・様々な問題が生じてしまいます。こうしたネガティブな感情的理由づけも、無茶をしないため、常識的に振舞うこと、無駄な努力をしない・・など様々な場面で役に立ちますが、この思考が強すぎると「論理的には可能なことでもチャレンジできない」「人の成長、自分の成長を信じられなくて前向きになれない」「本当は分かり合える人でも遠ざけてしまう」など様々な問題が生じてしまいます。
この傾向が強すぎる人は、以下の方法を試してちょうど良い強さに調整してみましょう。
調整方法
- その考えが事実であることへの確信度を数値化してみましょう。
0~100% - その考えに影響された場面に伴う感情とその強度を数値化してみましょう。
0~100% - 感情的理由付けについて具体的に書き出してみましょう。
- 感情と事実を区別してみましょう。
自分自身で実際に見たこと聞いた事を事実として書き出しましょう。
書き出した事実の中に、感情や自分の判断、予測が混ざっていないかをチェックしてみましょう。
間違いない事実だけを抽出して書き直してみましょう。 - 損益を分析してみましょう
感情に傾き過ぎると気分の乱高下が激しくなりませんか?
なぜ感情に傾いているのですか?何かから自分を守ろうとしているのではないですか?
感情的傾いて論理的な理由を無視することで、悪いことが起きるのを防いだり、良いことが起きるのでしょうか?
もし、感情に傾かないで、論理的要素を加味して予測や判断をするようにしたら、思考、気分、行動はどのように変わるでしょうか? - 感情的理由付けを支持する根拠と支持しない根拠の検討、及び根拠の妥当性に関する検討をしてみましょう。
- 認知の癖の分類をしてみましょう。
- 考えの結果はどうやったら検証できますか?
自分の考えや感情が正しかったことを検証することはできますか? - 下向き矢印法を行ってみましょう。
自分の考えが正しかったとして、それは何を意味するのですか?
なぜそうなることが、自分にとって問題なのでしょうか? - 二重の基準法を使ってみましょう。
論理的理由を無視して、感情的理由によって予測し、判断することでトラブルを抱えている友人に、どんなアドバイスをしますか?