防衛機制とその機能
防衛機制とは「心の安定をはかるための自我による無意識的な防衛」です。防衛機制には、抑圧、昇華、投影、退行など様々なものがありますが自分を守るために無意識のうちに行われます。
自分で理解できないような感情や衝動が起こるのは、防衛機制によって無意識のうちに行っている心の操作の副作用かもしれません。どんなものがあるのかを理解し対策を考えていきましょう。
感情転移
ある特定の人に向けるべき感情を類似の人に向けること
なぜ繰り返してしまうの?
幼少期に保護者から虐待されるなど親から受けるべき愛情を十分に受けていなかった場合(その記憶は残っていなくても)、成長してから
- 保護者以外の誰かに対して保護者に対する増悪感を向ける
- 満たされなかった愛情を恋愛相手や結婚相手に過剰に求める(それによって関係が壊れてしまう)。
- 口論できなかった父の代わりに付き合う男性と口論をする
(自分で気付かないうちに自分を怒らせるような男性を選び、父親に対する怒りをその男性に向けて口論する) - いつも同じようなタイプの人と口論になったりぶつかったりする
- いつも同じようなタイプの人に不愉快な思いを抱いたり依存したくなったりする
- いつも同じようなタイプの異性の気を引きたくなったりする
自分では理由がわからないし、やめたいのに、いつも同じことを繰り返してしまう。そんな場合は、その感情の背景に本当に感情を向けたい別の人がいるのかもしれません。
この傾向が強すぎる人は・・
過去の記憶をたどってみましょう。
- いつも喧嘩してしまうあの人
- 何もされていないのに、なぜだか腹が立つ人
- 何もされていないのに、なぜだか嫌味な態度をとってしまうあの人 など
記憶の中に似た人、同じ条件を持った人はいませんか?
そのことに気づいて、その思い出と向き合って本当の感情を本当に向けたい相手に向けることで、その傾向が変化するでしょう。