心の回復力
どれだけ傷ついても、「もう立ち直れない」と感じたとしても、人はそれを乗り越えていく「心の回復力」を持っています。
生きていると色々なことがあります。
予想もしなかった問題に巻き込まれたり、信じていた人にひどい裏切られ方をしたり、大切な人をなくしたり・・その度に「生きづらさ」が強くなって、時には生きていくのが嫌になってしまうことさえあるものです。それでも人が生きていけるのは「心の回復力」があるからです。
しかし、困難な状況に陥ると「心の回復力」を見失って、時にはそれを持っていることさえ忘れてしまいます。
そんな時に自分の中に「心の回復力」を発見し、それを高めていくのが認知行動療法です。
ワーク1で自分の「生きづらさ」の輪郭を作れた人は、これからご紹介するワーク2を行って「心の回復力」について考えてみてください。
ワーク2:「心の回復力について考えよう」
目を閉じて「心の回復力」について考えてみてください。
「心の回復力」とは「どんなもの」で、「なぜそんな力が生まれてくるのか?」について自由にイメージしてみましょう。
そして浮かんできた言葉やフレーズを書き出していきましょう。
絵、図、言葉・・どんなものでも構いません。「環境からの影響」「身体的な状態や感覚など」「合理的な思考や心に影響を与える思考」「感情的感覚」「行動からの影響」などを考えながら、思いついたことを自由に書き出してみましょう。
ワーク2記入例
環境からの影響
音楽、アロマの香りが引き出してくれる。
身体的な状態や感覚など
胸のあたりにある感じがする。暖かい感じ。甘いものを食べること。
思考
昔お父さんが言っていた言葉。「ダメだったら最初からやり直せば良い」
感情
溶けていく感じ。
行動
動くことで体の内側から出てくる。ハグ。
大きな青空のイメージ、朝日が昇るイメージ、ハートマーク
書き出してみてどんなことを感じましたか?「どんなもの」で、「なぜそんな力が生まれてくるのか?」についてボンヤリとでも感じることができたでしょうか?
中には
- 「心の回復力」なんてものがあるとは思えない
- 全く関係のないものばかりが浮かんできてしまった
- 面倒臭かった
など、うまくできなかった人もいるかもしれません。
そんな人は「心の回復力」という考え方があるんだなということを頭の中に入れておいていただければ大丈夫です。
頭の中に入れておくことで、新しいアンテナが生まれ、それに関わる情報を潜在意識が集め始めてくれるからです。
時間をおいてもう一度ワーク2をやってみることで、今回とは違った結果を得られるかもしれません。