認知行動療法で果たすカウンセラーの役目
感情や言動についてのセルフコントロール能力を高めることで問題の軽減、解消を目指すのが認知行動療法です。
ですから、カウンセリングでの主体は相談者自身です。
カウンセリングの場で新しく覚えたこと、カウンセリングの場で考えた新しい取り組みを、実生活の中に積極的に取り入れ、実験と改善を自らが行う必要があります。カウンセラーは協力者(サポーター)でしかないのです。
ただし、カウンセラーが協力者としての果たす役割は重要です。
カウンセリングで十分な効果をあげるために、カウンセラーの果たす重要な役割について知っておきましょう。
協力者(サポーター)としての役割
- 相談者本人が気づけていない環境、思考、行動、感情、身体的な要因に気付くためのサポート
- 心理学的解釈を提示して新しい視点を提供し、見逃している部分に目を向けられるサポート
- 問題にに立ち向かうための工夫やアイデアを提供するサポート
- 取り組みの結果を一緒に振り返りながら、次回の改善や対策を検討するサポート
などを行います。
こうしたサポートを行う上で重要なことは、カウンセラーが相談者にとって都合の良い人になるのではなく、問題解決に役立つ協力者になることです。
認知行動療法で相談者のサポートをするカウンセラーは、相談者に元々そなわっている問題解決のための力を信じながら、
- その問題がなぜ起こったのか?
- なぜ維持・増悪するのか?
が理解できるよう、その問題の持つ悪循環を見極めて、その問題を相談者が自分で解決出来るようになるために、どのようなサポートをすれば良いかを見極めることが協力者としてのカウンセラーの役割です。