リラクセーションの感覚を強化しよう
強い不安や恐怖を感じて混乱してしまいそうな場面になると、何もできなくなってしまう人も少なくないのではないでしょうか?
強い不安や恐怖を感じて混乱してしまいそうな場面で、気分を改善させるために役立つ新しい考え方や取り組みを思い出して実行できるようなるためには、普段からリラクセーションの練習を継続して、リラクセーションのスキルを高め、リラックスした感覚を強化しておくことが効果的です。
代表的なリラクセーション法
- 呼吸法
- 漸進的筋弛緩法
- 自律訓練法
- イメージ法
- 条件づけ
など様々な方法がありますが、自分に合ったものを見つけ練習を繰り返すことが大切です。
人には視覚情報を優先する視覚タイプ、聴覚情報を優先する聴覚タイプ、体の感覚を優先する身体感覚タイプがいると言われていますが、自分がどんな情報を優先して普段の思考や行動を決めているかを考えると選びやすいでしょう。
わからない場合は興味のある物から順にテストしていってください。
大切な事はどんな方法をとったとしても、いきなり深いリラックス感は味わえないという事です。
人は使ったところが強くなり、使わないところが弱くなるという人間の体の仕組み⑴によって、不安や混乱を普段から感じている人はその感覚が強く、リラックスした感覚が弱くなっています。
ですから、普段からリラックスするためのスキル高め、感覚を強化しておかないと、強い不安や恐怖を感じて混乱してしまいそうな場面だけで活用しても十分な効果を得られないのです。
リラックスをしっかり感じて、リラックスすることが必要な場面で落ち着きを取り戻すためには、日常の生活の中でリラックスを感じるトレーニングを繰り返し行って、十分なリラックス感を感じられるようになっておく必要があるのです。
普段の生活を見直そう!
また、リラックス感を強化するという点から考えれば、日常生活の環境や生活スタイルも大きな意味を持ちます。
なぜなら「ルーの法則」によって使った感覚が強くなるので、普段の生活環境や生活スタイルで、できるだけリラックス感を得られるよう工夫することで、リラックスした感覚を日常的に使って強化することができるからです。
ですから、例えば、
- アロマオイルを蒸散する
- 部屋を整理整頓する
- 模様替えをする
- 花や観葉植物を置いてみる
- ゆったりと楽しんで食事を食べる
- 夜はぬるめのお風呂にゆっくりと入る
- 夜は間接照明にする
など、普段の環境や生活スタイルを見直してみましょう。
それでは次回から代表的なリラクセーション法への取り組みについてご紹介していきます。
⑴「ルーの法則」とは最小限の投資で最大限の効果を得ようとする生物の器官や行動のことです。
「ルーの法則」ドイツの生物学者ルーが提唱したもので、「ヒトの器官や機能は、適度に使えば発達し、使わなければ退化・萎縮する」という法則です。