大切な人の問題を取り上げないこと
自分の子供、部下、後輩など自分より年齢が下だったり、立場下だったり、経験が少なかったりする相手と関わる際、相手の悩みや問題の所有権を取り上げてしまうことが少なくありません。
しかし、条件にかかわらずコミュニケーションで重要なことは「相手の存在を認め、尊重すること」です。コミュニケーションの根底に、これがないとすれ違いや誤解、諍いが生じやすくなってしまいます。
それでは、どうすれば「相手の存在を認め、尊重すること」ができるのでしょうか?
相手の問題の所有権を取り上げないことです。自分の思いを押し付けるのではなく相手の行動・事実を見て、それにふさわしい対応をすることです。
自分の考えを相手に伝えるのは、自分が受け入れられず自分が困っている時に、その問題を解決するための自己表現をする場合だけにします。
そして相手が困っている場合は自分の考えを伝えるのではなく、相手の話をよく聞いて必要な援助活動をするようにします。
相手の先回りをして問題を解決することは「相手の問題解決力」の成長の機会を奪うことになりますし、自分の考えを押し付けたことで相手が失敗したら、相手の責任転嫁傾向が強まります。
また、うまくいってしまうと、相手の依存傾向が強まってしまいます。
自分がするべきことは「相手の問題解決」ではなく、「相手の支援」だけだということを覚えておきましょう。ですから、相手に自分の考えを伝えるのは
- 自分が困っている時
- 相手が自分の考えを聞きたいと申し出た時
だけにしておきましょう。
大切なことは「相手が困った時に頼れる人」になることなのです、
自分の子供、部下、後輩など自分より年齢が下だったり、立場下だったり、経験が少なかったりする相手と関わる時に大切なことは、相手の中の「自立心」を育てることなのです。
指示、命令、脅しで相手をコントロールすると「言われればやる」が「言われなければやらない人」を育ててしまいます。
相手の問題の所有権を奪うことは、相手から自分で考え、生きる力を奪い、自立心の育成の機会をなくすことだということを覚えておきましょう。
相手の問題を奪う12のコミュニケーション法
例:後輩から彼女と喧嘩したと相談があった
大人同士であれば、時にはこうした対処の仕方も良いかもしれません。しかし、相手の自立心を育てたい場合、特に相手が子供であれば、この12のコミュニケーション法は避けるべきでしょう。こうした対応をすると、相手が反発したくなったり、やる気をなくしたり、自尊心が傷ついて心を閉ざしてしまいます。
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