望ましいコーピングを選択しよう!!
ここまでコーピングの分類について解説してきました。
必要なタイミングで効果的なコーピングを自分が持っているコーピングレパートリーの中から選ぶことができるようになると、ストレスへの対処が上手にできるようになってきます。
しかし、このコーピングの選択が上手にできない人は以外と多いものです。
- やけ酒を飲みすぎて翌日の仕事に遅れてしまった
- 怒りをぶつけて反感をかってしまった
など効果が低い、あるいは自分の立場を悪くしてしまうコーピングを選択してしまう人もいますし、場合によっては
- リストカットをする
- 過食と嘔吐を繰り返す
などをすることで「生きている実感を得よう」としたり、「気持ちを落ち着かせるため」に行うコーピングが自分や周囲の心身を傷つけてしまうようなコーピングを選択してしまう人もいます。
こうしたコーピングを繰り返していると、自分の抱えている問題やストレス状況がどんどん悪化してしまいます。
もし、一生懸命頑張っているのに問題や状況が改善しないなら、現在自分がとっているコーピングを再点検して、自分や周囲にとって効果的に働く望ましいコーピングにっているかを検討してみましょう。
望ましいコーピングとは!?
- そのコーピングの効果を調べてみましょう。
短期的、中期的、長期的視点から検討してみてください。 - そのコーピングを分析してみましょう。
時間、健康、副作用、お金、人間関係などにどんな影響があるのか検討してみてください。
人は過去の経験からいつの間にかコーピングを選択してしまっているものです。
そして、そのコーピングにこだわるあまり、状態を悪化させてしまっている場合も少なくありません。
現在行っているコーピングが
- ストレッサーを弱めることにつながっているか?
- ストレス反応を緩和したり、解消することにつながっているか?
- 問題やストレス状況が改善したり、解決したのか?
- 自分の辛さが緩和したり、解消したのか?
- 体調が少しでもよくなったのか?
- 周囲との関係は改善したり、良い方向へ向かったか?
- 周囲の人たちの心身の状態は改善したり、良い方向へ向かったか?
などをチェックしてみてください。
この時大切なことは結果を短期的な視点だけから見るのではなく、中期(数ヶ月単位)、長期(年単位)で望ましい効果を得られているかについても検討することです。
また、そのコーピングを行うために
- どれぐらいの時間やお金がかかっているのか?
- 心身の健康にはどんな影響を与えているのか?
- 副作用はでていないか?
- 周囲の人間との関係に悪影響を与えていないか?
- 周囲の人間の心身の健康狀態に悪影響を与えていないか?
などについても分析してみてください。
現在のコーピングで問題やストレス状況を改善・解消することができているなら、あらためて、コーピングの効果を検討したり、コーピングを分析する必要はないでしょう。
しかし、一生懸命頑張っているのに問題や状況が改善しないなら、現在のコーピングについて再検討した上で、より効果的なコーピングを考案し、新たなコーピングレパートリーを身につけていく必要があります。
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