アクティベーションスキルの基盤セルフカレッジ9
「ドライブアウェイ&プレパレーション」というアクティベーションスキル
ドライブアウェイ
心をフルネスに導くアクティベーションスキルとして「ドライブアウェイ」があります。ドライブアウェイとは「変えられないものは頭からはじき出す」「変えられるものに集中する」ためのスキルです。
ドライブアウェイの最初のステップは自分のフルネス度アップを邪魔する要素をリストアップすることです。毎日の生活を時間を追いながら丁寧に思い出して、些細だと思えることでも全てをリストに書き出しましょう。
例えば、「パソコンの起動が遅い」「朝トイレにこうとすると父が入っている」「会議が予定より長引いている」「父親の口癖を聞く」「友達の態度」「小遣いの金額」「彼女がそっけない」など、思いつくことは全て書き出していきます。自分をアンフルネスに引っ張る原因を、環境、過去、出来事、未来、他者などの心に影響を与える外部要素に分類しながら1つずつ丁寧に拾い上げていきましょう。一つずつ丁寧に・・全部書き出しましょう!
リストの分析
このリストが出来たら、次はリストの内容を分析してみましょう。リストアップした1つ1つの要素を自分の力で変えられるか、変えられないかを検討していくのです。
予防策を考えたり、どう対処したら良いかを検討したり、どう捉えたらよいかを考えるのではなく、そのリストの要素を自分の力で「変えられるか、変えられないか」だけを判別していきましょう。変えられるものには○、変えられないものには×をつけます。普通の人は×がほとんど(80%~90%)になるでしょう。なぜなら人は自分で変えられないものに着目してアンフルネスに陥っているのが普通だからです。
自分で変えられないものについて考えてもアンフルネスになるだけでパフォーマンスは向上しません。ですから分析してその要素を自分で変えられないとわかったら、あらかじめ頭の中からドライブアウェイ(はじき出す)するのです。変えられないものを頭の中から弾き出して変えられないもののためにエネルギーを使わないために頭の中から先にはじき出してしまうというスキルです。
最初はドライブアウェイする要素だとわかっていてもツイツイ考えてアンフルネスに陥ってしまうものですが、「これはドライブアウェイすると決めたんだ」と思い出した時(最初は一定時間ごとにリストをチェックすると良いでしょう)に考えるのをやめるように習慣付けましょう。慣れてこれば頭の中にドライブアウェイした考えが戻ってこなくなってきますから根気よくトレーニングを続けてください。どうしても考えてしまう時は、他のことを考えたり行ったりして(呼吸法、バランス運動などをする、楽しい出来事を考えるなど)意識をそちらに向ける練習をしてください。
ドライブアウェイ&プレパレ−ション |
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アンフルネスの元になる要素 |
変化 |
準備 |
準備と対策 |
電車が混雑している |
× |
◯ |
手も足も動かせないから、イヤホンで大好きな◯◯さんの音楽をたっぷり聞く |
会議後、部長が不機嫌になる |
× |
◯ |
提案資料の準備をしておくと良い提案ができるから部長の機嫌を損ねないかもしれない |
期待していた昇進できない |
◯ |
◯ |
気分転換のためにプールへ行く次回昇進するために英会話教室へ通い始める |
アンフルネスの原因をリストアップ(○=変えられる ×=変えられない ◯=準備できる ×=準備できない)自分で変えられないものはドライブアウェイし、事前に準備しておけば起こさずに済んだり発生率を下げたり、ネガティブな状態を緩和できたりするものはプレパレーションをの内容を書き込みましょう。 |
プレパレーション
「ドライブアウェイ」する対象が決まったら、その要素に対してプレパレーションできることがないかを検討しましょう。
プレパレーションとは「準備してアンフルネスになるリスクを回避したり低減する」「心の状態をととのえる考え方や対策をあらかじめ考えておく」ためのスキルです。
プレパレーションすることで起こさずに済んだり発生率を下げたり、ネガティブな状態を緩和できたりするものについては◯、全くプレパレーションできなものは×を付けましょう。そして◯を付けた要素に対するプレパレーションの内容を書き込みましょう。
- フルネスでいる準備をしておきましょう!プレパレーションについて考える習慣がつくと、回避することはできなくても、
- 起こる確率を下げる対策
- 起こった時に起こる問題や悩みの程度を低減する対策
- 起こった時にアンフルネス度を低減させる受け止め方
- 起こった時にアンフルネスの状態からいち早く抜け出す方法
などがたくさんあることがわかってくるでしょう。プレパレーションしないとドライブアウェイすることが難しい要素も増えてきます。また起きてしまってから慌てて対処しようとするとアンフルネスに傾きやすくなってしまいます。