別のスキーマを使って人生を眺めてみよう
人は人生での望まない選択について「そうするしか仕方がなかった」と考えてしまうものです。しかしスキーマ(判断の基礎基準)が違えば、入ってくる情報も出来事のとらえ方も全く違うものになるため、その時の選択は別のものに変わります。つまり、その選択や経験は、そのスキーマを持っているからこそ起きているのです。
人生を見つめ直してみよう
- 自分のスキーマが別のものだったら、人生においてどのような選択や経験をしていただろうか?
- 自分のスキーマが別のものになったら、今後の人生の選択や経験がどうなっていくのだろうか?
別のスキーマを通して人生を見つめ直すことで、現在のスキーマについての新しい見方をすることができます。自分を苦しめるスキーマが別のスキーマに変化することで、今後の人生がより豊かなものになっていくということが理解できるでしょう。
人生を見つめ直してみよう2
- 今の両親でなく、〇〇な両親だったら自分がどのようになっていたか?
- 子供の頃に出会った〇〇(友人、教師、近所の人etc)が△△だったら、自分は今とはどのように違っていたか?
上記のようなこれまでの経験について見直してみることも役に立つでしょう。今の自分のスキーマが出来上がった経緯を見直すことで、新しいスキーマを形成することに役立つはずです。現在自分を苦しめるスキーマは過去の経験から学習されたものなのですから、再度別のスキーマを学習しなおす事ができるのです。現在のスキーマより生きやすいスキーマを再学習して身につける事は可能なのです。
練習方法
- 「別のスキーマを通して人生を眺めてみよう」を利用して、もっと生きやすいスキーマを持っていたら、どのように人生が違っていたかを検討してみましょう。
- さらにもっと生きやすいスキーマを再構築できたら、どのように人生になっていくかについて検討してみましょう。
過去を回想すると後悔や自己批判に飲み込まれてしまう人もいるかもしれません。そんな人は過去を振り返って後悔するために、この技法を練習するのではない事を今一度確認してみてください。この練習の目的はスキーマがいかに強力であるかを理解し、より生きやすいスキーマを再構築し、今後の人生を変えていく力を産み出すことなのです。より生きやすいスキーマを再構築する過程で、過去と同じ選択や経験を繰り返さない事に焦点を当てていきましょう。