防衛機制とその機能

防衛機制とは「心の安定をはかるための自我による無意識的な防衛」です。防衛機制には、抑圧、昇華、投影、退行など様々なものがありますが自分を守るために無意識のうちに行われます。

自分で理解できないような感情や衝動が起こるのは、防衛機制によって無意識のうちに行っている心の操作の副作用かもしれません。どんなものがあるのかを理解し対策を考えていきましょう。

否認

現実を知覚しているが、それを受け入れて生じる不安に耐えられないと感じる時現実を受け入れることを拒否してしまうこと

否認の例

身内が亡くなって悲しいはずの時

  • 自分は泣けない
  • 泣いてはいけないと思ってしまう

否認

実際に起こっていることを理解していていても知覚した現実を認めないようにして自分を守る機能で、「現実を知覚している自分」と「知覚した内容を否認している」自分に分裂した状態のことをいいます。現実に起こっていることを理解しても、それを解っている自分を否定している状態です。現実で起こっていることを認めて生まれる不安や悲しみなどの感情に自分には耐えられないと感じるため、それを受け入れないようにするのです。

現実を受け入れ認めることによって起こる感情や行動を受けいれることによって心が癒されるために必要な時間が流れ始めます。

否認することで心の時間が止まったままになるので、その現実から受ける影響が長時間続くことになってしまいます。

この傾向が強すぎる人は・・

この防衛機制はあまりにも強いネガティブな感情から自分を守るために行うのですが、長い目で見ると長期間心身への悪影響を受けることになったり現実世界で起きている問題にうまく対処ができなくなってしまうので、問題をより複雑にしてしまう場合が多いのです。

人間生きていれば様々な現実に出会います。自分のその時の感情や行動がどうも不適切だったと感じるようなことがあったら、直接、または間接的にネガティブな出来事からの影響を受け続けていると感じたら、もう一度その出来事について成長した今の自分の立場からもう一度見直してみましょう。その時の自分の感情や行動について自分が納得できるまで考え、受け入れるための別の見方や考え方を探してみましょう。その出来事はあなたの責任ですか?

円グラフ法や非機能的思考記録表使ったり、その出来事から学ぶことや得たものについて考え(リストにしてみましょう)出来事を別の角度から捉えられるようになりましょう。